ただ、事業開始当初は携帯電話の営業会社でしたから、エンジニアが1人もいなかったので、それをやってくれる人をシェアオフィスなんかに行って探して、システムを作ってもらいました。

 それと、元々の営業代理事業で売上げがないと会社自体がもちませんから、他の社員にはそっちを続けてもらって、13年10月から、私と一番営業成績の悪い社員の2人で、大阪市内と東京・町田市で半年間、自転車で空き駐車スペースを探す営業活動をしました。

 大阪市は私の地元だったからですけど、東京で町田市を選んだのは、東京23区内は空きスペースを見つけるのが大変で、難易度の低いところから、ということです。

「本社・大阪」にIT業界の人材が積極的に集まった理由

 しかし、私たちは元々携帯電話というものを売っていたので、オーナーさんから一切お金を頂かない空き駐車スペースの営業は比較的簡単でした。事前に電話をして事情を説明してから訪問するので、半分くらいはその場で決まる感じでした。

 そして、14年4月にサイトができまして、700カ所の駐車場でスタートし、最初の月の売上げは2万円くらいでした。

 それで、当時は会社に営業系の社員しかいませんでしたが、「インターネット業界内での認知度を上げよう」と思い、14年12月に、ヤフーの役員やLINEの社長が審査員を務める日本最高峰のベンチャープレゼンイベントに出場しました。

 しかも、そこで優勝までできたものですから、それ以降、グーグル、楽天、DeNAなどから、どんどんIT関係の人材が入ってくるようになったんです。

 その上、大阪ではわれわれのようなイノベーティブなことをやっている会社は少なく、東京のグーグルやDeNAで働いていている関西出身者の方で、両親が高齢になったことなどから「大阪に戻りたい」という人が意外と多いのに、その受け皿が少ない状態でした。

 つまり、わが社にとっては、「本社・大阪」が地の利となって人材が集まった結果、いい人材採用ができて、そのおかげでシステムの機能改善ができ、例えば、グーグルで「駐車場 銀座」と検索するとakippaが一番上に出てくるようになりました。

 その結果、駐車場登録カ所は累計約2万3000拠点まで増え、コインパーキングの最大手が約1万9000拠点で、その全てが常にアクティブにはなっているわけではありませんが、われわれは実質日本で一番駐車スペースを持つことになったのです。

 当然、利用者数も増え、14年12月のプレゼンイベントで優勝したころは、akippa利用者登録会員数は2万~3万人程度でしたが、16年から一気に20万人を超え、今年は100万人に達する見込みです。

akippa駐車場累計拠点数の推移と会員数の推移