アマゾンから送られてくる箱のような什器が目を引くポップアップストア。「Amazon Echo Spot」がずらりと並び、自由に試すことができる。
「Amazon Fashion SPECIAL POP UP STORE with AMBUSH®」開催初日に取材に対応するアマゾンジャパンのピータース氏(右)とアンブッシュ®のクリエイティブ・ディレクターを務めるVERBALさん。

 Amazon Fashionとアンブッシュ®(AMBUSH®)が11月9日から15日まで、AMBUSH®  WORKSHOPで「Amazon Fashion SPECIAL POP UP STORE with AMBUSH®」を開催する。

 これは、Amazon Fashionが日本で活躍するデザイナーやクリエイターをサポートするプログラム「AT TOKYO」の企画として行われたもの。アンブッシュ®は2008年にVERBAL(バーバル)さんとYOON(ユン)さんがスタートしたブランドでジュエリーを中心にアパレルも含めたコレクションを展開しており、10月15日から21日に開催されたAmazon Fashion Week TOKYOにも参加している。

アマゾンとアンブッシュ®のロゴが配されたスペシャルアイテム。Tシャツ(9000円)、ロングスリーブTシャツ(2万2000円)、フーディー(3万8000円)。

 今回のポップアップストアでは、アマゾンとアンブッシュ®のロゴを配したアイテムを展開する。2018年3月「AT TOKYO」に参加した際に販売したTシャツやフーディーに、今回新たにロングスリーブTシャツを加えて販売。各アイテムともホワイトとブラックの2色をラインアップし、9日から「Amazon Fashion " AT TOKYO" BRAND STORE」でも販売されている。

アマゾンデバイスで楽しむ買物体験も提供する

 ポップアップストアにはスクリーン付きのスマートスピーカー「Amazon Echo Spot(エコースポット)」が置かれており、搭載されたカメラで写真撮影を楽しんだり、希望を伝えることで欲しい商品にマッチしたアンブッシュ®の商品提案を受けられる。また、アマゾンの提供する定額制音楽配信サービス「Amazon Music Unlimited(ミュージック アンリミテッド)」からVERBALさんが選曲したアンブッシュ®のプレイリストを視聴するなど、さまざまな体験ができる。

 今回の企画を含め、アマゾンとファッションについて、アマゾンジャパン バイスプレジデントのジェームズ・ピータースさん、アンブッシュ®のクリエイティブ・ディレクターのVERBALさんにそれぞれ話を伺った。

ジェームズ・ピータースさんに「ファッション戦略」を聞く

――日本のファッションをどう見ているか。

アマゾンジャパン合同会社 バイスプレジデント ファッション事業部 統括事業本部長 ジェームズ・ピータース氏

ピータース 日本のファッションは毎年進化している。私が初めて日本に来た20年前と比べて、より個人の表現ができるようになってきていると感じる。表現をサポートしているのがブランドであったり、デザイナーであったりするわけだが、バラエティが非常に豊かで、お客さまが持てる選択肢が増えていることが一番エキサイティングだ。

――アマゾンがファッション領域で果たす役割とは。

ピータース 私たちは、特定の商品と特定のお客さまを結ぶのではなく、全ての商品を全てのお客さまと結び付けることでお客さまが探しているものを見つけられる場を提供したい。

 その中で、お客さまのリスクをできるだけ最小化していきたいと思っている。そのために、Amazon Fashionでは商品到着後30日以内であれば返品できるサービスを提供し、プライム・ワードローブ(対象商品を3点以上、最大8点まで選び、自宅で試着。気に入った商品のみ購入できるサービス)も開始した。

――今後、Amazon Fashion Week TOKYOで行いたいことは。

ピータース 私たちが東京ファッションウィークのスポンサーとなったのは、業界全体をサポートしたいという思いがあったから。お客さまが多くの選択肢を持てるよう、引き続き、ファッション業界の人々がいきいきと表現できる場を提供できればと考えている。「AT TOKYO」でもさまざまな取り組みを考えているので、それについてはぜひお楽しみに。

アンブッシュ® VERBALさんから見た「アマゾン」

――Amazon Fashion Week TOKYO、そして「AT TOKYO」とアマゾンとプロジェクトを進めているが、アマゾンがファッション業界に及ぼした影響をどう見ているか。

アンブッシュ® クリエイティブ・ディレクター VERBALさん

VERBAL アマゾンさんはいい意味で日本独特のやり方に切り込んでいった感じがする。ブランドとブランド、音楽とファッション、そして日本と世界をつないでくれた。Amazon Fashion Week TOKYO 2018 A/Wのアンブッシュ®のショーでは、音楽とファッションに食も盛り込んだのだが、それを面白いと思ってくれるアマゾンさんだからできた取り組みで感謝している。

――オンラインとオフラインでのショッピングに関して、作り手としてはどのように感じるか。

VERBAL Amazon Fashion Week TOKYO 2018 A/Wで初めてファッションショーという形をとったが、この意味は大きかった。ファッションショーを一度行うと、オンラインで買う人にもストーリーが伝わる。そうでないと平面のただの絵面になってしまう。ショーを感じてもらえると背景が見え、一つ一つのピースに価値が出てくる。こうした取り組みによって、オンラインとオフラインの融合を図っている。

 入ってきたときの香りとか、服を触ったときの感動とか、店舗での体験に楽しみはある。ただ、オンラインで買う方が便利。その両方を体験できると面白いので、そういうことをまさにこのポップアップストアでやりたいなと思っている。

――ちなみにVARBALさんはオンラインショッピングをされるのか。

VERBAL 毎日アマゾンの箱がいっぱい届くぐらい、僕もYOONもアマゾンでしょっちゅうオーダーしている(笑)。そのアマゾンさんとコラボ商品を作っているのは新鮮だ。

――ところで、ストリートファッションの流行もあり、若い世代がまたファッションに興味を持ち始めた感じもするが、今の日本のファッションをどう見ているか。

VERBAL もともと「裏原」から始まり、日本はストリートファッションの文化が強かった。そこに世界が注目して取り入れたところもある。日本のファッションシーンは特殊だと思う。こうしたファッション、音楽といった文化を、生まれたときからインターネットがあった世代の子たちが今、盛り上げてくれている。少し前までは考えられなかった展開をしていて、見ていて新鮮だ。

――日本は発信するのが得意ではないところもある気がするが変わってきているのか。

VERBAL インスタグラムなどSNSの登場は大きいと思う。僕は音楽もやっているが、20年前に海外アーティストとコラボレーションするとなると、メーカーを通さないといけないとかいろいろな壁があった。直接話せばいいじゃないか、と思っていたけど。

 それを今の若い子たちはつながる場が増えたこともあり、とりあえず直接メッセージを送ってみるということをする。アピール力もコミュニケーション力もアップしているように思う。そういう子たちが世界に向けてファッションも発信していたりするので、それが楽しいと感じる。

――世界でビジネスをするということは。

VERBAL 当たり前だが、世界のマーケットは大きいので、そこをタップするといろいろなチャンスが生まれる。僕たちもコレクションをパリで発表し始めてから、店舗での扱いも格段に増えた。

 アマゾンとのコラボレーション、YOONのLVMH prizeファイナリストへの選出やディオールオムのジュエリーデザイナー就任などでいろいろな展開が出てきている。世界につながるというのはそういうことなのかなと感じている。

――今後、アンブッシュ®として何を届けていきたいか。

僕たちが言っていて、誰もピンとこなかったことがここにきて全部つながってきた感じがしている。YOONがデザイナーとしても認知されてきていて、世界と日本の距離を縮めているので、点と点を線で結ぶように、これからも発信を続けていきたい。

「Amazon Fashion SPECIAL POP UP STORE with AMBUSH®」開催場所:AMBUSH® WORKSHOP(東京都渋谷区渋谷1-22-8)/期間:11月9日~15日

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