前年は出来過ぎで、今年は客単価ダウン

 今月の各社業績で共通しているは客単価ダウン。これは冒頭でも触れたように、出来過ぎた前年数字がベースとなっていることが主たる要因と考える。特にダウンジャケットといった高価格帯商品が動く、動かないでは月次売上げの趨勢を決めかねない事態となっている。もし仮に、これから寒さを迎えたところで重衣料商品が2倍、3倍と売れるとは到底、考えにくい。早い企業では昨年、販売好調だったデザインのダウンジャケットを値引き販売している。

 そして悩ましきは関空の機能不全を端に発した国際物流に関する混乱だ。主要港の保税エリアでは通関待ちの商品が残っていると聞く。通関では食品や五輪向け建設資材から優先される事情もあって衣料品は後回しになっていて、いまだこうした物流遅れに影響されている企業もあるようだ。

11月は「お得」を感じるセールスイベントを!

 秋冬商戦の最大のヤマ場を迎える11月。ここ数年でアパレル関連企業にとって最も重要な月となった。11日から始まる中国市場発のシングルデイ(独身の日)を皮切りにオンラインセール、リアル店舗では23日の祝日3連休を絡めたブラックフライデーセール。元々、ユニクロでは誕生感謝祭にあてていたこともあって、11月は冬シーズンのセールス月度化してしまった。

 シーズンバーゲン同様にセールスイベントは参加企業が増えるに従って、認知・集客とつながっていくことから、今年はさらに期待できそうだ。これから新たなセールスイベントとして定着させるには、イベント内容が陳腐化しないことが望まれる。いかに来店者の期待を裏切らない「お得」を抱いて帰ってもらえるか。情報インフラが発達した現代に通用するやり方で取り組む必要があるのではないか。

*印の企業=20日締め/*1=小売既存+ネット通販既存の合算数字/*2=衣料品部門の数字/文中の売れ筋動向情報はIR情報および筆者視察によるものです。

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食品商業2018年1月号

食品商業2018年1月号

鮮魚売場をどうする?

多様な形の魚食文化が発達している日本では、スーパーマーケット(SM)にとっても「鮮魚」は大きな位置付けを占める。しかしながら、昨今の「魚離れ」「肉ブーム」といった流れ、また、調達面では価格の高騰など消費サイド、仕入サイド双方から逆風が吹く。そうした中にあって、全体のバランスの中で売場を「縮小」する企業、逆にあえて売場の「顔」と位置付け強化する企業など対応も分かれつつある。ここで改めて考えてみたい。「鮮魚売場をどうする?」