10月を振り返ると天候には恵まれたものの、秋暑厳しい商戦といった月度だった。東京都心の最高気温の平均は23.0℃、最低平均気温が15.8℃で、体育の日を絡めた3連休では32.0℃を記録した。

 実は昨年が例年にない冷え込みを記録した年で、最高、最低気温の平均値はそれぞれ20.1℃と14.2℃。防寒アウターの着用に意識が働くと見る最低気温10℃を下回った日にちが3日もあり、冬商戦の早々から実需につながった年でもあったのだ。

 そんな希な気温を記録した前年をベースとした実績に対して、各企業が取り組んだ結果を振り返っていきたい。

*しまむら(既存店)売上高 92.9%客数 100.5%、客単価 94.2%

 当月度は「裏地あったかシャツ」や「ウラモコカーディガン」など秋から初冬商品の販売が好調だった。婦人ファッション誌『ViVi』との協業による新ブランドが登場して、話題作りにも取り組んだ。「しまむら設立65周年」の誕生祭ではチラシ掲載商品の一部で入荷遅れが生じた。これは関西空港の国際貨物地区の機能不全の影響によるもので、他企業でも入港地を変更させて対応したところもあった。

 こうした物流トラブルにも見舞われたことが売上げ減の一因となる中、昨年に比べて気温が高く、防寒アウターや肌着、寝具など冬物商品の販売が計画通りに伸長しなかったことで、既存店の売上高は前年実績を6カ月連続で下回っている。出店店舗達成感謝セール、ブラックフライデーとこれからの商戦に向けて奮起を期待したい。

*ライトオン(既存店)売上高 102.6%客数 103.2%客単価 99.5%

  10月は週末に立て続けに大型台風が到来し、その後、気温の変動が大きく、秋物商品の販売は苦戦したが、前年より休日が2日多かったこともあり、前年同月比は3カ月連続してアップした。

 商品動向としては、メンズではチェックシャツやNBのスウェットトップス、レディスではスカートやニット羽織が好調で、気温の低下とともにマウンテンパーカーなどのアウターにも動きがあった。チャンピオンのメンズスウエットでは全14色、プルパーカーでは全16色のカラー展開。夏のTシャツに引き続き、秋のカットトップスでも多色による商品展開が特徴の1つ。レディスではM着丈55cmのショート丈やモックネックのチュニックレングス(M着丈81cm)のデザインスウエットが好調のようだ。

 また、チャンピオンでは同ブランド商品を1万円以上購入した人がオリジナルグツズをもらえるキャンペーンも商品の売上げに後押しとなったと思われる。ライトオンでも5000円以上の購入で15種の飲食チェーンで使えるクーポンをプレゼントといったセールスプロモーションを実施。積極的なセールスプロモーションを取り組んでいる。

アダストリア(既存店)売上高 102.4%、客数 102.6%、客単価 99.8%

 10月は前年と比べて休日が1日少なかったものの、中旬以降の気温低下とともに秋物衣料の売れ行きが加速し、売上高前年比は全店101.4%、既存店は102.4%となる。既存店の売上高前年度クリアは3カ月連続と秋物商戦より堅調に推移している。

 店頭ではメンズ、レディスともファッション誌掲載商品の訴求や洗えるカシミヤブレンドニット、人気のレギンス商品も店頭POPで訴求した。ブランド別では、グローバルワーク、ジーナシス、ローリーズファーム、アパートバイローリーズ等が好調。アイテム別では、カーディガン等のニット類やスカートが売上げの中心となった他、ストール、ベレー帽等の季節アイテムが人気。

 ニコアンドはフレッシュネスバーガーとの異業種コラボを前面に展開した。主にマグネットやキーチェーン、ステーショナリーといった雑貨を中心に販売。スタジオクリップでは森永製菓の「エンゼルパイ」とコラボレーション。モバイルリングやモチーフプレート等の雑貨を展開、店内商品8000円以上の買い上げでオリジナルトートバッグのプレゼントキャンペーンも併せた。

 ふんわりモコモコのテディベアのような肌触りのニットを「テディニット」(3990円+税)、ミルキーな色合いのパンツを「ラテ・テーパードパンツ」(2990円+税)とユニークなネーミングが目立った。