カインズは全国に店舗を展開するホームセンターの大手チェーン。「CAINZ」(カインズ)は「親切」という意味の「Kindness」をもとに、お客様第一の「Customers first」、愛「AI」のこもった接客、そしてその気持ちを永遠に持ち続けるという意味の「Z」という想いが込められている。

 ルーツは創業者である土屋嘉雄(現・ベイシア会長)が1958年に群馬県伊勢崎市に設立したいせや(現・ベイシア)で、市内に「スーパー伊勢崎店」を出店したことから始まった。現在はベイシアグループの一員として、スーパーセンターのベイシアとともにグループの中核企業となっている。

 北関東を中心に店舗を展開するコンビニエンスストアのセーブオンもグループ企業だったが、ローソンとメガフランチャイズ契約を結び、「ローソン」に業態変更。今年、群馬県内の店舗もローソンになった。

 ちなみに、ベイシア(Beisia)は、ラテン語で「良・善」意味する「BENE」と、旧社名「ISEYA」の組み合わせの造語で、「より良い いせやになる」という決意が込められており、「セーブオン」は、時間とお金の「セーブ(save)=節約」からきている。

関東圏から地域を広げ、北海道、沖縄にもFC店

 ホームセンター事業は、1978年10月、栃木県栃木市に「いせやホームセンター栃木店」を出店したことからスタート、1989年3月、いせや(現・ベイシア)から分社・独立し、カインズが設立された。

 1993年に長野県佐久市に建設資材などを取り扱うプロ向けの「資材館」の1号店、1994年 に群馬県伊勢崎市にスーパーホームセンター業態の1号店「伊勢崎店」と、新業態の開発が相次いだ。店舗数は100店舗となり、海外からの直仕入れ、翌年には低価格にこだわる「ロープライス保証」も始まり、現在のPBにこだわる片鱗がうかがえる。

 2000年代に入るとホームセンター業界ナンバーワンの地位に上り詰め、2002年には2000億円企業となった。

 その後も出店を続け、関東圏から静岡、三重、愛知、岐阜、滋賀、京都、大阪、岡山に進出、北海道にFC店舗を設け、全国に店舗網を拡大した。2004年には静岡県浜松市に「カインズモール浜松都田テクノ」をオープン、ショッピングセンター(SC)事業も手掛けることになった。

 2006年には年商が3000億円となり、現在は年間4142億円(2018年2月期)を売り上げ、業界首位のDCMホールディングスの4435億円(2018年2月期)に肉薄している。

 近年の出店では、2015年に新フラッグシップストアの「鶴ヶ島店」を埼玉県富士見市にオープンし、200店舗を達成。2016年には新潟に加え、九州にも進出し、2017年4月には「広島LECT(レクト)店」を出店と広島県にも初出店した。

PB比率を高めた都市型新業態も開発

 そして、2017年9月、都市型新業態「Style Factory」(スタイルファクトリー)を開発、 名古屋市中区の「テラッセ納屋橋」に設けた。

 今までの店舗づくりとは異なり、「HOME DESIGN」「RAKUKAJI(楽カジ)」「WELLNESS」「DIY STYLE」と売場を分け、ホームファッション、キッチン・バストイレ用品、リラックス関連、DIY商品などを取り扱う。

 今年9月に開業した「ららぽーと名古屋みなとアクルス」には、300坪と1号店より半分の規模で、「DIYカフェ」を併設した「Style Factory」店舗を出店した。20代から40代の女性の取り込みを狙い、PBを前面に打ち出しておよそ7600アイテムを展開、今後は商業施設のテナントとして店舗展開し、都市マーケットの先兵としての役割を担う。