インバウンド施策として仮想通貨対応は有効か?

 いずれの決済サービスも、世界で使われているほとんどのウォレットアプリに対応しているので、外国人旅行客が普段使っているスマホで決済できる。眼鏡専門店のオンデーズは、17年9月からモバイル決済 for Airレジを使って、外国人旅行客の比率が高い4店舗に絞ってビットコイン決済を導入した。ビットコインにインバウンド需要の取り込みを期待していることが分かる。

 スマホ決済に追加してビットコイン決済にも対応することは、インバウンド施策として有効なのだろうか。

 残念ながら、先行導入した店舗におけるビットコイン決済の金額や、外国人旅行客の占める割合などの統計は公表されていない。よって、仮想通貨決済の導入が、どれくらいの効果を生むのかについては、現時点ではそれを裏付けるデータがない。

 ただ、ビットコインが使える店としてアピールすることで、一定の集客効果は見込める。例えば、チェコの企業が運営するウェブサイト「coinmap」では、ビットコインが支払いに使える店の情報を、Googleマップのような地図上に、誰もが自由に無料で追加できる。

 海外旅行中にビットコインで支払いたい外国人は、事前にこのようなサイトで情報を収集している。coinmapで日本の地図を表示すると、東京ではビットコインが使える店がそこそこあることに気付く。とはいえ、日本での店舗数はまだ少ないので、coinmapに情報が掲載されていれば外国人旅行客に存在を知ってもらえるチャンスは増える。

 仮想通貨は世界ですでに1000種以上が存在しているとみられているが、現時点で店頭決済に使われているのはビットコインとシェア2位のEthereum(イーサリアム)のみである。仮想通貨対応を検討するなら、圧倒的なシェアを誇るビットコインのみを対象にすればいいだろう。