「ビアンキ」の売場面積は58坪。シンプルな内装で自転車が見やすい売場となっている。ブランドカラーの水色は女性にも人気だ。

 三井アウトレットパーク木更津が第3期増床し、10月26日に開業した。日本初出店は23店でライフスタイル提案型や都市型高感度ブランドを誘致しているのが特徴だ。その中から、注目の店舗について見てみよう。

サイクルスポーツを身近に感じてもらう「ビアンキ」

木更津店限定Tシャツ(4色)なども販売。Bianchi(ビアンキ)のロゴの中にKisarazuの文字がプリントされたユーモアあふれるデザインだ。

 1885年にイタリアで設立した自転車メーカー、ビアンキ。日本では都内の外神田、表参道、丸の内などに直営店を構えている。さまざまなスポーツやアウトドアを楽しむ人が増えているが、サイクルスポーツはまだ浸透しておらず、アウトレット店を出店することで多くの人に自転車の魅力を伝えていきたいという思いがあるようだ。今後、パンク修理や自転車を電車に持ち込む方法など自転車に関する講習会やイベントの開催も検討しているという。

 店内には、ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイク、子供用の自転車など約90台をそろえている。また、自転車のパーツやアクセサリー、ウエアなども取り扱う。

 木更津というサイクリングも楽しめる環境で、ファミリーや女性も含め多くの人が来店することが予想され、ブランドのファン拡大にもつながりそうだ。

お客とブランドの出合いの場を創出「アッシュ・ぺー・フランス」

アルゼンチンのライフスタイルブランド「ホォアナ デ アルコ」(奥)。鮮やかな色使いとアート性の高いアイテムが特徴的だ。売場スペースも同ブランドの魅力を引き出すポップな空間となっている。
スペインのドレスメーカーが発信する「デ・ドゥエ」、都会的なデザインで注目を集めるアルゼンチンの「トラマンド」など各国のブランドをセレクトしている。ブラジルのブランド「オスクレン」では一部メンズもそろえている。


 フランスを中心に世界中からセレクトしたウエアやアクセサリーなどを扱う「アッシュ・ぺー・フランス」。今まではアウトレット店の出店を控えてきたが、お客に喜んでもらいたいとの思いが強く、出店に至ったという。

 店舗では、20以上のブランドを取り扱う。ウエア、帽子、バッグ、靴、アクセサリー、雑貨と幅広いアイテム展開だ。今後、来店する客層を見ながら、生活雑貨も入れていくことを検討している。

 本店舗はグループのさまざまなブランドを扱っており、グループ内のブランドを知ってもらう出合いの場にもなりそうだ。

 アウトレット店とはいえ、店づくりにもこだわりが見られる。ウエアでは、ブランドごとに区画を分け、それぞれの世界観が伝わりやすい演出をしている。死角は増えてしまうが、ブランドの個性を楽しんでもらいたいとの思いからこのようなつくりにしたという。同社のアイテムに対する愛情が伝わってくる。

大都市のライフスタイルを提案「サタデーズ ニューヨークシティ」

アパレル8割、サーフギア1割、雑貨1割という商品構成で200~300のアイテムを取り扱う。通年で展開しているTシャツ、ショーツ、スエットなど同ブランドのスタンダードアイテムも並ぶ。
店舗面積は80坪。路面店ではカフェも併設し、トータルで都市型ライフスタイル提案をしているが、アウトレット店ではカフェは併設していない。


 ジュングループのクロスビー・イーストが展開する米国・ニューヨーク発祥のメンズブランド「サタデーズ ニューヨークシティ」。2012年に東京・代官山に1号店をオープンし、現在国内5店舗を構える。

 ニューヨークなど大都市で生活する男性に向けたライフスタイルブランドで、アパレルだけでなく、サーフやアートなどカルチャーを発信。店舗の内装にはウッドとモルタルなどを使用。広々とした都会的な空間が広がっている。ブランドコンセプトとして生活に溶け込むサーフカルチャーがあるが、木更津は海に近く、親和性もあり、新たなファンの獲得が期待できる。

アイテムを探す楽しみ「ミスタージェントルマン アーカイブショップ」

店舗面積は80.57㎡。アーカイブショップとしてシンプルな内装に仕上げている。
ビジネスにも対応するセットアップなどを提案するエッセンシャルラインの取り扱いも見られた。


 デザイナーのオオスミタケシ氏とセレクトショップのオーナー吉井雄一氏が12年に立ち上げたブランド「ミスタージェントルマン」初のアウトレット店。マッシュホールディングス傘下の巴里屋が展開している。店内にはプロパーで扱ってきた商品をアーカイブとしてそろえる。今後はアウトレット限定のアイテムの展開も予定しているという。

 同ブランドは、17年6月にマッシュホールディングスのグループとなり、18年3月には上海に海外1号店をオープン、そして今回アウトレット店を出店するなど、新たな展開も多く見られている。上海の直営店もスタートとしては順調な滑り出しとのことで、認知度が高まることで本アウトレットに来店するインバウンド(訪日外国人)客も期待できる。

インバウンド対応にも期待の「マルベリー」

バッグ、ウエア、靴をトータルで扱う。
バッグが美しく見えるよう照明にこだわっている。

 71年にイギリスで誕生した「マルベリー」。日本では7店舗を出店している。期間限定店舗としては三井アウトレットパーク木更津に出店していたが、今回常設店舗として出店する。

心地よいサードプレイス「アクタス/スーホルムカフェ」

店内30席、テラス席36席。ガーデンテラスに面した壁(窓)はガラスを使用し開放的な空間が広がる。カフェ、ランチ、仕事帰りのほっとできる場所として利用してほしいという。
木更津店限定メニューとしてホットドッグを販売する。アウトレットということで、施設を回りながらピクニック気分で楽しめるようテイクアウトでも提供する。
「丁寧な暮らし」を提案するインテリアショップ「アクタス」。


 第3期増床で新設された自然の美しい「ガーデンテラス」に、インテリアショップとカフェの併設店舗「アクタス/スーホルムカフェ」がオープン。同店の心地よい暮らしの提案とガーデンテラスのコンセプトが合致し、憩いの空間が生まれた。

 地元の人にも愛される店づくりを目指す同店では、コーヒーの入れ方のワークショップなどさまざまな体験を提供し、人々が集まるコミュニティにしていきたいという。

ブランドラインアップ、空間づくりが重要なポイントになる

 魅力的なブランドのラインアップと滞在を楽しめる空間づくりが広域からの集客を狙うアウトレットにとって一番重要なポイント。今回の増床によって、どこまで多くの人にアピールできるかが楽しみだ。

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