「人の印象の専門家」の吉武利恵です。

 突然ですが、顔つき(表情)には、その人の生き方や在り方、感情が表れます。表情は非言語のメッセージを相手に印象として伝えるからで、そのため、普段から自分の顔の表情に責任を持つことが印象マネジメントでは重要になります。

 ポジティブな印象を与える表情の代表が「笑顔」ですが、笑顔にも種類があります。しかも、必ずしも全ての笑顔が好印象を与えるというわけではありません。

 そこで、今回は笑顔の種類とその作り方、笑顔を登場させる最適な場面を取り上げます。

笑い顔には「ラフ」と「スマイル」があります

 笑い顔には大きく2つの意味があります。

 おかしい出来事で笑う「ラフ」(Laugh)と、うれしい感情で微笑む「スマイル」(Smile)。どちらもコミュニケーションに必要な笑顔です。

 コミュニケーション時のラフは、おかしい出来事が起こったときに、内から発生する感情に連動した顔の表情と体の動作で、相手と感情を共有するときに活用できます。

 そして、スマイルには幾つかの種類と非言語メッセージがあり、コミュニケーションツールとして活用できます。

まずはネガティブな印象要素を減らしましょう

 印象のセルフマネジメントでは、好印象を与える取り組みの前にすべきことがあります。それはネガティブな印象要素を減らすこと。ネガティブな印象が減れば、おのずと印象はアップするからです。

「目が笑っていないから、笑顔が怖い」と感じたことはありませんか?

「目は口ほどに物を言う」や「目は心の鏡」などのことわざがあるように、言葉や表情でごまかしても、目を見れば真偽が分かるといわれています。心と顔の表情筋は連動しているので、作り笑いや愛想笑いは相手に伝わってしまうということですね。

「口角が上がっていても笑顔に見えない」も

 笑顔の作り方というと、「口角を上げましょう!」と聞きませんか?

 確かに、それは間違いではありません。しかし、次の写真をご覧ください。

 

 3つの写真とも口角は上がっていますが、全て笑顔に見えますか?

 ちょっと、違いますよね。

 ①の写真は、口を閉じた状態で口角だけを上げています。こわばった表情に見えます。②の写真は、前歯が見えた状態で口角を上げていますが、目が怖いと感じる人もいるかもしれません。③の写真は、笑顔です。

 これで、口角だけを持ち上げても、目が笑っていないと笑顔に見えない場合があることをご理解いただけたのではないでしょうか?

 スマイルの微笑みは「頬笑み」とも表現できるように、頬が上がった状態です。頬が持ち上がると、おのずと口角が上がり、目が押し上げられるので目尻が下がります。

ポイントは心から思い、笑顔を作ること

 スマイルを作るには表情筋を鍛え、柔軟にする必要があります。頬の表情筋は顔の中でも大きい筋肉で、この大きい筋肉を鍛えることで、笑顔を作ったときの顔の引きつりや頬の痙攣を防げます。

 にっこりした微笑みやニコニコした笑顔のスマイルは、「優しさ」や「喜び」「うれしさ」「楽しさ」「感謝」などポジティブな感情を表現し、ポジティブなメッセージを非言語で相手に伝えることができます。

 ポイントは「うれしい」や「楽しい」「ありがとう」などのポジティブなメッセージを心から思い、笑顔が作れていること。そのときに、相手に正しい非言語メッセージとして伝わります。

 もし、笑顔を作ることに躊躇があったり、笑顔の効果を知りたい方は、ぜひ〈第5回〉「笑顔の価値観診断」で現状も分かるをご覧ください。