東京・表参道の隠れ家的なオリジナルジュエリーショップ「Alice in Tinyroom」。ここはオーナーでありデザイナーのmachikoさんが大学生のときに立ち上げたジュエリーブランド「Tiny」の直営店です。2007年9月23日にオープンし、今年で11年目を迎えました。直営店といっても、訪れたお客さまがAlice in Tinyroomの「乙女なLady」世界観を感じられるセレクトショップも兼ねています。

鏡の隣にはとらさんの写真やお店のテイストが表れている「永遠の乙女なLady」なディスプレーが並びます。

 店名の通りTinyroom=小さなお部屋には、「Tiny」のジュエリーはもとより、海外から買い付けたヴィンテージ雑貨やガーリーなグッズなどが、エレガントな店内に所狭しと飾られています。

 そしてその中にちょこんと佇んでいるのが、お店の看板猫であるキジ白猫の「とらさん(オス11歳)」です。

 とらさんはもともと、この界隈の地域猫。お店の入り口に置いてある水鉢の水を飲みに来ていました。そこから徐々に店内に入り込み、だんだん過ごす時間も増え、ついには開店から閉店まで滞在するようになりました。

 店内では、商品を触らない、爪研ぎは決められた場所以外ではしない。また、猫好きのお客さまには甘え、そうでないお客さまには近寄らないなど、看板猫として完璧な振る舞いです。

撮影中はモデルばりにじっとしている、とても撮りやすいとらさん。

 特筆すべきは、お買い上げのお客さまへのサービスが半端ないところ。最大限のおもてなしをしています。どうやら、machikoさんはじめ、スタッフの動きや会話の多さ、声のトーンなどを見て、自分も同じように接すると褒められるということを学習してしまったようです。人好きの猫らしいエピソードです。

 そんなとらさんの魅力に、当初は犬派だったmachikoさんもすっかりとりこになってしまいました。ただ、このまま身元不明の猫の世話を勝手に続けていていいのか、不安もありました。

 しかし、ここでとらさんが奇跡を起こします。他の場所で世話をしていた方とmachikoさんが道ですれ違うタイミングでとらさんが現れ、両者を引き合わせてくれました。とらさんが近くのメキシコ料理店の中庭で生まれ育ったこと、生後1年でその店が引っ越ししてしまい、その後の世話をその方が続けていたことが分かりました。

 また驚くことに、その方の経営する焼き鳥屋はその日で閉店だったのです。その日を逃したらとらさんの生い立ちを知る術がない。まさに千載一遇でした。

 それから8年が経ちました。店の外と中を自由に出入りしていたとらさんも年明けに体調を崩し、一時入院を余儀なくされました。元気になりましたが、とらさんももう12歳になります(人間に換算すると60歳くらい)。退院してからは週2~3日の出勤(SNS等で告知)に制限することにしました。

 環境の変化に対応できないかもと家に連れて行くことをちゅうちょしましたが、ここでもとらさんの特別ぶりが発揮され、家暮らしにもすぐ適応してくれました。とはいっても人好きな猫なので、家で過ごすよりもお店の方が生き生きとしているそうです。多くの人と触れ合うのが刺激的なのでしょうか。トレードマークの首元のリボンをキュッと締めると、接客モードに入るとらさん。今日もお客さまの来店を心待ちにしています。

 

人好きなとらさんは入ってきたお客さまをさっそくお出迎え。興味津々な様子です。ちなみにとらさんは、2006年11月30日産まれのもうすぐ12歳。

 

男性が少し気後れするくらいかわいい店内ですが大丈夫。カップル客には、女性がジュエリーを選んでいる間、とらさんが男性のお相手を務めます。

 

このソファーで待っていれば、膝に乗ってくることもあるそう。「一人でもまた来ていいですか」と男性客に言わせてしまうほどの接客ぶり。

 

とらさんはかぎしっぽ。短く折れ曲がったしっぽを持つ猫は、古くから幸運をもたらすとして特に商家で大切にされてきたそうです。

 

後ろの絵はとらさんとmachikoさんをモデルにしたもの。お店のガーリーテイストがよく表れています。右のリトグラフは金子國義さんによる『不思議の国のアリス』の挿絵。

 

お店は原宿・東急プラザの路地裏にあります。場所柄外国人旅行者も多く、とらさんの対応もワールドワイド。

 

アジア人観光客はネット情報で、ヨーロッパ人観光客は看板を見て階段で3階まで上がってきます。トラさんと素敵なアクセサリーに会えてみなさん大満足だそう。

トラさんがモデルのKitten(キトゥン)シリーズ。ネコの顔(18金製)の瞳部分は天然石の本格派ジュエリー。
リング、ピアス、ネックレス、ブレスレットの4展開あり。好みの石をセレクトできるので、オッドアイのように石を左右で変えることも可能。

 

 

Alice in Tinyroom
住所/東京都渋谷区神宮前4丁目29-9 オンデンビル3F
営業/12:00~20:00 水曜定休
電話/03-5772-6228
Twitter/I_Love_Tiny
HP/http://www.i-love-tiny.com/