今のオペレーションで高いQSCの維持は難しい

 筆者も、コンビニの運営をお手伝いするときに思うのだが(最近もお手伝いをし、強く思った!)、現状のオペレーションの中で、「接客を中心とするカウンター業務」と「バックルームと売場を行き来する品出し業務」を両立して、お客さまに対する質の高いQSC (クオリティー〈品質〉、サービス、クリンリネス〈清潔さ〉)を維持するのは大変、難しくなっている。

 

 今後は、納品を伴う深夜の品出しは、品出し専門なアルバイトが一晩に複数店を巡回して対応し、店舗にいるアルバイトは基本カウンター業務に集中できるような対策も必要で、複数店オーナーのドミナント化された店舗から実施されていくだろう。

 また、店舗の在庫適正化のために、メーカーの発注ロットをさらに小分けにし、その店舗別仕分けを専用センターで行い、店舗作業を削減するなどの施策を検討する必要がありそうだ。

 コンビニのオーナーの手取り収入は、収益を本部と分配した後に残った利益から経費を引いた金額。コンビニ店舗の3大経費は「人件費」「光熱費」「廃棄費用」だが、その中で今後は抑制しやすい廃棄を削減するために、日持ちする冷凍食品の品揃えを充実させていくとも考えられる。カウンターファストフードやアイスコーヒーの氷を含む冷凍食品の納品が増えれば、ストック場所や電気代の問題もあるが、冷凍という特殊な品出しに対する業務も増えるため、さまざまな対策が必要にもなってくるはずだ。

品出しロボが進化し、人手がいらなくなるのが理想だが……

 品出しロボが私の予想を上回るぐらい進化し、低コストで人手がいらない状況がつくれるのが理想だが、コンビニを含む小売業において作業として残るのは、日本における実証実験や無人コンビニのパイオニア『Amazon GO』を見ても品出しというのは間違いないだろう。

 品出しは、一番アナログで地道な作業だが、お客さまに満足していただく品揃えや買物環境づくりに必要不可欠な大事な行為でもある。人手不足が深刻化する日本でどのような解決方法を見出せるか、長期戦になるかもしれないが見届けていきたいと思う。