JR東日本がSuicaを使った無人コンビニの2回目の実証実験(2カ月程度)を赤羽駅のホームで実施。幕張メッセで開催された『CEATEC JAPAN 2018』ではローソンがRFIDタグを利用して本当に買物できる未来型コンビニを実験展示した。

 両方とも、課題はあるものの人口減少による人出不足の加速をにらんだ「無人レジの本格的な幕開け」を感じさせるものだ。

 カウンターファストフードの店内調理マシンやAIによるマーケティングや発注など、次世代コンビニの10年後は今と違った姿を見せていることだろう。コンビニも変わっていかないとインターネット通販との競合の中、現状維持すら難しい状況になるのも間違いない。

 

 そんな中で、筆者がコンビニにおいて最後まで人が介する業務として残るのは"品出し"ではないかと考えている。

『CEATEC JAPAN 2018』のローソン竹増貞信社長の講演で品出しロボの未来を予測していたが、コンビニの場合、商品数が多く作業がかなり煩雑、置かれている商品の形状がマチマチで、ストック場所も多岐に渡ることから自動化はたやすくないと思うからだ。

平均回数は日に2、3回で、夜の作業が最も重要

 コンビニの店頭では、2500から3500のアイテムが展開されている。

 たばこやファストフードを除き、バックルームに在庫を持つ商品は、飲料やカップラーメン、菓子、トイレットペーパーやティッシュペーパーなどとなり、平均的には展開アイテムの8%前後の200〜300アイテム程度となる。

 発注者のセンスや癖により在庫の持ち方が店舗によってまちまちであるのが現状だが、在庫商品の品出しの回数は一般的に「1日2〜3回」が基本となる。

 そのうちの1回は夜の商品納品時で、最も重要な品出し作業になる。夜まで営業を続けていると、商品が売れて売場に空きスペースができるが、それをこの便の商品も使って埋めるのだ。この品出しをすることで、翌朝に完璧な売場状態でお客さまを迎えられるわけだが、単にバックルームに在庫するだけではないので、時間にすると店舗の売上げや従業員数にもよるが、2〜4時間がかかるコンビニの作業の中では重労働になる。しかも、月曜日の深夜は、毎週30〜50アイテム前後の新商品が納品になるため、新商品が入る棚を作る作業も必須となり、品出しとしては最も作業が多くなっている。

「前陳」が不十分だと、余計な作業が増えてしまう

 コンビニの深夜は、昼間と比べて客数が極端に少なくなる店舗がほとんどのため、品出し作業には向いている時間帯になる。だが、雑誌の売上不振で納品数は減ったものの、直近はファストフードの什器清掃や仕込みなどカウンター内で行う業務が増えているため、納品の片付けを伴う品出しの作業が相対的に雑になっている気がする(コンビニを巡回していて、最近、こう感じる)。

 日中においても、ファストフード対応に加えてインターネット通販の受け取り・収納代行などのカウンター業務が増えているため、細やかな品出しと商品が売れた後に棚の後ろにある商品を前に出す「前進立体陳列」(いわゆる前陳)が10年前と比べて手薄になっている店舗が多いのも否めない。

 前陳はその後の作業をスムーズにするために欠かせない行為。「前陳が不十分だと品出しの抜けが増え、発注ミスの発生確率が高まる」という負のスパイラルにはまり、そのリカバリーの分だけ従業員の作業量を増大させてしまう。

 セミオート発注でも売れる可能性がある商品がバックルームに眠ったままになっていれば売上げとして計上されずチャンスロスが生まれてしまう。新商品発売時によく発生する事例だ。