ビール類や酎ハイならいいのだが、スーパーマーケット(SM)の酒売場に行っても買うワイン選びに困るという人、意外に多いのではないだろうか(これは日本酒や焼酎にもいえる)。

それはSMのワイン売場に魅力が乏しいから。では、どうすればその魅力を高められるか、その手法を内藤邦夫さん(カーブ・ド・リラックス代表取締役社長)に解説してもらった。

 ワイン売場に注力したいと考えているなら、ワインに精通している担当者がいなくてもやりようはある。

 品揃えの考え方としては、日常飲みのコモディティと、趣味の領域のノンコモディティがあり、この2つの組み合わせが必須だ。日常飲みのワインは、すっきりして酸がある、飲み飽きしないワインが適している。価格的には、500~1000円くらいだ。これをベーシックとすると、ワイン好きは、週末に飲むワインには1.5倍、ハレの日のワインには3倍の価格までは出す。

 つまり、1000円のワインがベーシックなら、アッパーエンドは3000円で、3000円のワインを売るには、5000円くらいの“見せワイン”も欲しい。さらに、“愛でるワイン”や、“特別な場に持って行くワイン”などもあるが、この領域は対面販売が必要になるので、SMでの販売は難しいであろう。

 また、都会型の店舗と地方の店舗では、MDが異なる。都会型の店舗では、それぞれのエリア特性、客層、可処分所得で、日常飲みのワインの価格帯は異なり、立地によってはギフト系の高単価のワインが売れるケースもある。そのため、チェーン店であっても、本部のバイヤー主導のMDではなく、各店舗に一定量の仕入れ権限を与えての個店MDが必要だ。

 地方の場合は、事情が違ってくる。ワインで売上げを取るには、商圏人口20万人は欲しい。近くに同じチェーンの店舗が何店舗かあるならば、ワインを全店で展開するのではなく、例えば、20万人都市に10店舗を展開しているのなら、1店舗をワインに特化したMDの店舗にすれば売上げがとれる。

 値付けに関しては、ワインは荒利がとれるものはとれるが、とれないものはとれないという世界で、売場全体の荒利ミックスで考えていくとよい。私が経営する店のようなワイン専門店は、荒利ミックスで30%くらいはとりたいところで、売り切るときは安くするが、そこも考えて値付けをしている。

 一般的にいって、輸入ワインの荒利益率は30%程度だが、ものによっては50%くらいまでとってもいい。SMでは、荒利ミックスで25%程度はとれるように、全体の荒利のバランスを考えるといいだろう。