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ビール類や酎ハイならいいのだが、スーパーマーケット(SM)の酒売場に行っても買うワイン選びに困るという人、意外に多いのではないだろうか(これは日本酒や焼酎にもいえる)。

それはSMのワイン売場に魅力が乏しいから。では、どうすればその魅力を高められるか、その手法を内藤邦夫さん(カーブ・ド・リラックス代表取締役社長)に解説してもらった。

 ワインは、SMが扱う商品の中でも、非常にMDが難しいカテゴリーだ。

 その理由の1つは、価格が上がるに従って、クオリティも上がると単純にいえないことだ。例えば、イチゴなら、価格が高くなるほど、粒が大きくて、香りも甘みもあり、クオリティの違いが明確になる。しかし、ワインは見た目では価値の違いが分かりにくく、値付けも難しい。

 2つ目の理由は、ブランドもアイテムも数多いことだ。国、産地、ワイナリー、製造方法、ブドウの品種など多種多様で、知識がないと何を仕入れたらいいか分からないであろう。

 3つ目の理由は、回転率が悪く、管理が難しいことだ。特に価格帯が上がるほど動きは鈍くなり、長く売場に置いておけば、蛍光灯でラベルが焼けて、商品価値が落ちてしまう。

 私の店では、従業員数人が得意分野の仕入れや値付け、管理などを分担している。目利きの彼らが、約150社ある取引先のインポーターが扱うワインの中から、売りたいものを仕入れ、「このワインなら3000円で売れる」と、価値とクオリティを重ね合わせて値付けをする。そして、仕入れた商品は2年以内で売ることをルールにしており、売れない商品は、陳列場所を変えたり、早めに見切ってセールしたりするなどして売り切る。

 うちのようなワイン専門店と、SMのワイン売場を同列には考えられないが、SMでも、ワインが売れている店は、ワイン好きで、よく勉強している担当者がいる。その担当者に、一定量の仕入れの権限を持たせているところもある。だが、ワインの担当者を企業として育てているSMは少ない。たまたまワイン好きな人がいただけで、その人が他部署に異動した途端に、ワイン売場がだめになる例も見てきた。

 ベンダー任せにしているところもあるが、ベンダーが同じだとどの店舗も似たり寄ったりの売場になり、ベンダーとパイプの太いビールメーカーが扱う商品で埋められてしまう。

 ワイン売場をうまく作れば、広域からお客を呼べるのに、多くのSMのワイン売場は、品揃えが総花的で標準化されており、面白みも個性もないのは残念だ。