イラスト/永谷せん

ヒトの心は不思議がいっぱい。それを探るのが心理学。心理学は実践の科学です。実際に使えば理解も早いし応用も利くようになります。ご紹介する心理テクニックは現場で役立つことばかり。ぜひ使って販売力をUPさせましょう。

 豊臣秀吉といえば、大河ドラマでも常連の歴史上の人物です。貧しい育ちの秀吉は、厳しい身分制度の下で虐げられ辛酸をなめながらも、どんなときでも相手の感情の動きを読む「気働き」の力でトントン拍子に出世していきました。

 気難しい織田信長の信頼を得られたのも、一を聞いて十を知り、物事を素早く判断し実行する能力によるところが大きかったはずです。

 時代は変われど、秀吉の得意とした「気働き」は現代においても大いなる力を発揮する能力です。

『顧客プロファイリング』という用語があります。これは、顧客の購買履歴を心理的な側面から分析し、行動特性を明らかにすることで、購買行動を起こさせるのに最も効果的な販売促進方法を企画すること。

 平たくいえば、相手がどんな人か、どんな物を求めているかを的確に把握して、最適な売り方を考えるということ。

 そのためには、分析に必要なデータ=プロファイル量を増やす必要があります。

 では、プロファイル量を増やすためにはどうすればよいのでしょう。

 それは、次のは3つに集約されます。

○お客さまに興味を持つ

 プロファイルを作る第一歩は、相手に対して興味を持つということ。お客さまがなぜそんな行動をとるのか、逆にとらないのか。そこに興味を抱き、観察することで、プロファイル量はグンと増えます。

 人は、好きなことはより深く知りたくなるもの。「趣味はお客さまウォッチングです」と言えるようになったらかなりの上級者、秀吉クラスまであと一歩です。

○情報をカスタマイズする

 データは、ただ集めればいいというものではありません。机の上に山と積まれた書類のように、どこから手をつければいいのか分からなくなっては宝の持ち腐れ。

 机の上と同じように、情報は整理整頓することが肝心。そして、自分が使いやすいように項目分けをする、つまりカスタマイズする必要があります。「キョロキョロと目が落ち着かないお客さまは援助欲求型」「説明をしているときに腕を組むお客さまは頑固型」といった感じに。

○ネガティブなデータも集める

 人には得手不得手があります。接客しやすいお客さまもいれば、とても接客しにくいお客さまもいて、どうしても苦手なお客さまは敬遠したくなるものです。

 けれど、それではお客さまを何割も失ってしまいます。苦手なお客さまのプロファイルも積極的に作りましょう。苦手意識がどこからくるのか、それが分かれば自ずと対策も打ちやすくなります。

 さて、あなたはどこまで秀吉に近づけるでしょうか。