中古の端末を海外旅行用などに利用できる

 別な使い方もある。日本のMNOの端末が購入後100日間はSIMロックがかかっている現状を踏まえると、海外旅行は出張をする場合、各キャリアのローミングプランなどを利用するしかない。ただ、ドコモの海外のプランは24時間980円、1日最大2980円が用意されているが、1週間利用すると自分自身の1カ月の通信費にあっという間に迫るか超えてしまう。

 だが、SIMフリーであれば、渡航先のプリペイドカードを買えばいい。それであれば、新品を買わずに中古のSIMフリーの携帯を買えば十分だ。

 標準SIM、microSIM、nanoSIMなど大きさに気を付けなければならないが、iOS、アンドロイドの両方の携帯が使えることになる。関心があったけど「反対側のOS」に行くことに抵抗感があって踏み出せない人もいたが、その垣根を低くしてくれることは間違いない。

 携帯ショップでいえば、買い取り、販売、修理をワンストップで行う店が続々登場すると思われるので、香港と状況に似てくるだろう。携帯電話は生活必需品といってよい存在になった。であれば、街中にMNO以外の携帯ショップがファッション店やコンビニのように増えれば、それなりに街も活気づく。産業の裾野も少しは広がるはずだ。

 総務省は過去に「悪手」を打って、その結果、「官製不況」と揶揄されたこともある。携帯市場を見て思うのは、参入障壁の高い産業であればあるほど、顧客の選択肢を広げる方策を打ち出さないと「高値安定」という状況に陥るということだ。

 香港の携帯市場が理想とはいわないが、日本よりは明らかにベターだ。中古のSIMロック解除義務化は「良手」なので、さらに顧客が囲い込まれにくい市場を作る方策を練れば、もう少し柔軟性に飛んだ市場になり、携帯料金の家計負担が楽になるだろう。