「米麺を国民食にする」という大野望

 MWFでは、将来的に小売市場に参入する計画を抱いている。そこで現在、一般消費者がコンビニや総合スーパーなどで購入できるような米麺の商品を開発中とのことだ。

 そこで、熊谷氏はこう語る。

「小売市場に参入するに際して、現状の生産体制では既存の麺製品と比べると高額にならざるを得ません。この事業は、大手麺メーカーが着手するなど巨大な産業になることによって既存の麺商品と価格的に十分に戦うことができるようになる。この状態になると米麺の市場は急激に増え、さらに中国をはじめとした巨大なアジア地区の市場に広がる可能性があります」

 米麺を一般市場に流通させる他に、業務用のパッケージも想定している。それは、現状の製麺設備をダウンサイズした仕組みを整えることによって、生米麺を店内で製造しフォーなどを販売する専門店の展開が可能になるのではと考えている。

 

 熊谷氏が抱く野望は、「米麺を新たな国民食にする」ということだ。

 MWが生米麺の開発で臨んだ外食というマーケットインの発想は、今日、生産者と加工業者の連携を深めて、それを行政がしっかりとバックアップしている。

 現在、MWFが生米麺を営業する際には、その相手先を越のかおりの圃場と製造工場に案内して、連携がしっかりと構築されていることと、これらで高いクオリティを追究している姿勢を見てもらうようにしている。

 MWの「日本でおいしい生米麺をつくる」というミッションは、確実に新しい食のビジネスと食文化を切り拓いている。