「おいしい生米麺」をつくるパートナーと巡り合う

 その渦中にあって、株式会社自然芋そば(本社/新潟・上越市、社長/古川康一)が米粉で麺をつくろうと計画した。そこで、米の研究開発を行っている農研機構(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)にアミロース値が高い米の品種について問い合わせた。そこで紹介されたのが「越のかおり」の存在であった。

 これは品種登録されていたものだが、作付けする生産者がいなかった。ちなみにアミロース値はコシヒカリで約20%、タイ米では約30%で、越のかおりは33%となっている。越のかおりは米麺の製造に適した品種ということだ。日本の米は至ってアミロース値が低いことから、日本で米麺を食べる文化が育たなかったとされている。

 そこで、越のかおりを生産する地元の11(現在は12)の農家が上越米粉研究会として結成され、これらに生産を依頼した。自然芋そばではタイから製麺機械を輸入して米麺の製造に着手した。2008年のことであった。

 しかしながら、その米麺は全く売れなかった。時間がたつにつれて、自然芋そばでは米麺の製造に消極的になり、生産者と連携するスキームは消滅しかけていった。その理由について、熊谷氏は「マーケットインの発想が欠落していたからではないか」と語る。

 そのような中で、「日本でおいしい生米麺をつくる」と意欲を持ち、全国にパートナーを探していたMWがこれらと出会うことになった。

 そこで2015年に設立されたMWFは自然芋そばや上越米粉研究会と連携し、タイの現地で食べる米麺と遜色のない生米麺のクオリティを実現するようになった。