ワンテーマ解説編

ファーストリテイリングが展開するユニクロ。

様変わりする小売業

 日本の小売業は大きな構造変化を遂げている。2017年度の売上高ランキングを見ると、首位はイオン、第2位はセブン&アイ・ホールディングス(HD)で順位の入れ替えはあるものの、10年来、この2強体制は変わらない。

 依然、GMS(総合スーパー)企業が主導権を握っているように見えるが、両社は持ち株会社の下に事業会社をぶら下げる経営形態であり、実態は多様な業態の複合体だ。事実、営業利益ベースで日本一の単体企業はセブン-イレブン・ジャパン、第2位はユニクロなのである。

従来の枠を超えるビジネスも

 GMSでも新たな動きが起こってきた。ユニー・ファミリーマートHDは昨年8月にドンキホーテHDと資本・業務提携。GMS子会社ユニーの既存店舗6店をドンキとの共同運営店舗に転換し、成功を収めつつある。一昔前には考えられなかった組み合わせだ。ドンキホーテHDの売上高は今期1兆円を突破する。

 専門店も勢いを強め、ユニクロを展開するファーストリテイリングは第3位の座にある。同社は今期すでにユニクロの海外事業が国内事業の売上げを上回る文字通りグローバルな企業に変貌している。

 EC(電子商取引)の時代がやって来た。アマゾンジャパンは15年度にベスト10入り。17年度は第5位に駆け上がった。まだ小粒だがフリマアプリのメルカリが注目されるなど、インターネットビジネスも従来の通販の枠を超えてきた。コンビニとスーパーマーケット、ドラッグストアの食品を巡る戦いなど競争は業態の垣根を越え始めており、業態自体も変わっていくだろう。小売業は変化し続けることが宿命の産業なのだ。