山中拓郎三菱地所・サイモン社長。

 三菱地所・サイモンの山中拓郎社長は27日、酒々井プレミアム・アウトレット(千葉県酒々井町)が28日に第3期増設オープンするのに先立って記者会見し、今後のアウトレットモールの開発計画について「京都(京都府城陽市)の開業は2023年くらいになる。御殿場(静岡県御殿場市)は予定通り20年春に第4期増設をする。他にも今まで開発が不可能と思い込んできた立地も発想を変えれば、まだ幾つかは開発できる」と述べ、従来とは異なる形態の可能性も含め、さらに数カ所の開発を進める考えを示した。

 アウトレットモールは全国に約40施設があるとされるが、超広域型ショッピングセンター(SC)という特性もあって、国内の出店余地は少なくなっている。同社と並ぶ国内2大デベロッパーである三井不動産の石神裕之取締役常務執行役員も25日、本誌の取材に「まだ2、3カ所出店できる隙間はある」と答えており、既に飽和状態にあるともいわれるアウトレットモールも新規開発はまだ続きそうだ。

発想を転換した新たな施設の開発も!?

 山中社長は城陽市の東部丘陵地で優先交渉権を得てプレミアム・アウトレットの開業を目指している京都について「新名神高速道路の大津~城陽IC(インターチェンジ)間が開通するのが23年度で、そのくらいになる。従来とは異なる施設デザインなどを考えている」と述べた。20年頃の開業とされていた花園(埼玉県深谷市)については言及しなかった。

 その他の新規開業については「いろいろ案件を頂いているが、国内の開発適地は減少、一方で(集客の要となる)高速道路は建設される。今まで開発が不可能と思い込んできた立地も発想を変えれば、スピードは少し遅くなるがまだ幾つかは開発できる」と語った。

 また「米国のサイモン社はプレミアム・アウトレットが近く75施設になる。日本のアウトレットが業界全体で40施設なのと比べてもまだ開発できる余地はあるはずだ」とした。

 千葉県では酒々井プレミアム・アウトレットが28日に第3期増設オープンする一方で、三井不動産が来月26日に三井アウトレットパーク(MOP)木更津を第3期増設する。山中社長は「千葉県は商圏が県北と県南に分かれている。MOP木更津は東京湾アクアラインで川崎市や横浜市などからも集客し、酒々井とはあまり競合しない。むしろMOP幕張(千葉市)の方が競合がある。三井不動産とは微妙にすみ分けており、両社で県北と県南を盛り上げられればいい」と話した。

 イオンモールが今年4月に広島市に開業した新業態「ジ アウトレット広島」については「今までのアウトレットモールを研究し良い所を取った最新の施設で、1階を飲食と食物販の一大ゾーンにするなどイオンらしい特色も出したハイブリッドな施設になっている。当社とは違って、市内中心部からも近い立地だ。三井不動産とはすみ分けをしているが、近距離に出店されたら厳しいかもしれない。今のところは静観する」と話していた。