髙島屋日本橋店(右)に隣接してできた新館(左)。ガラスの大屋根が架かった間のゾーンがガレリア。本館も裏手にある東館と連絡通路で結ばれている。

 髙島屋は東京・日本橋に「日本橋髙島屋S.C.」を25日グランドオープンする。

 髙島屋日本橋店に隣接されて建設されたビルの低層階に新館を開業する。2015年に開業した時計専門店のウオッチメゾン、今年3月に「ポケモンセンタートウキョーDX&ポケモンカフェ」が入居した東館と合わせた全体施設名を日本橋髙島屋S.C.に変更。4館が一体になった売場面積約6万6000㎡の新たな都市型ショッピングセンター(SC)が誕生する。

 同SCは「髙島屋が推進するグループ総合戦略『まちづくり戦略』を具現化するもの。百貨店が中心となる本館と専門店の集積である新館をいかに融合していくかが鍵で、百貨店の編集力と専門店の高い感度のベストミックスを目指す」(木本茂社長)という。

 百貨店業界では「百貨店と専門店の融合」が業態改革の潮流の一つとなっている。都心部に出現した百貨店を核とするSCの成否は今後の百貨店の在り方を占う上でも注目を集めそうだ。

新館は飲食店を充実、衣料品テナントは抑制

 同SCのターゲットは髙島屋日本橋店の既存の顧客に加え、日本橋周辺のオフィス開発で増えたオフィスワーカーや臨海部に開発されたタワーマンションに居住する30代のカップル、日本橋地区全体に流入が増加している国内外のツーリスト。

 25日に開業する新館と歩行者専用道路を隔てた向かいの本館1階ガレリアには専門店が合計115店入居する。新館は地下1階~地上7階で、売場面積は約1万7000㎡。東館と本館のテナントを含めた専門店売上高は開業後1年間で約200億円を想定している。

 食料品からファッション・雑貨、レストランまで毎日通いたくなる店舗をそろえる。全体の約4割が飲食店で、衣料品は約2割に抑えた。1階を中心に13店が出勤前に立ち寄れるように平日は朝7時30分から営業、「成城石井」や飲食店の一部は23時まで営業する。またヨガスタジオや茶道教室など体験型テナントを積極的に導入している。

 地下1階と1階は食料品と雑貨。スーパーマーケット(SM)の「成城石井」やグロサリーの「紀ノ國屋アントレ」の他、「パリヤ」「ジェラート ピケ」「ユーゴ&ヴィクトール」「コスメキッチン」などマッシュホールディングス系のテナントが目立つ。地下1階は「梅丘寿司の美登利」の立ち喰い業態など15店のうち12店がイートイン併設店で「ランチ時の需要などに対応する」(デベロッパーで髙島屋子会社の東神開発の清瀨和美日本橋事業部長)。

マッシュホールディングス傘下の巴里屋が展開するデリカ専門店「パリヤ」。女性に人気が出そうな惣菜が並ぶ。イートインを併設している(新館地下1階)。
新館1階の店内。左にマッシュホールディングス系のルームウエア「ジェラート ピケ」、右に同「コスメキッチン」。奥にはグロサリーの「紀ノ國屋アントレ」が見える。

 2、3階はファッションと雑貨。2階には210坪と路面旗艦店である丸の内店と並ぶ規模となる「トゥモローランド」の大型店が出店。サザビーリーグが婦人服の「ユニオンランチ」の旗艦店と「エブール」を展開。3階では三陽商会が今秋からブランド名を変更した「エス エッセンシャルズ」(旧サンヨー・エッセンシャルズ)の初めてのショップを出店する。ベイクルーズは子会社のアクメがインテリアショップ「ジャーナル スタンダード ファニチャー」を開設する。

「トゥモローランド」のメンズとレディスの複合大型店。一部キッズもある。「トゥモローランド」の4つのブランドの編集を基本に、インポートブランドもミックス。新ブランド「キャバン」もコーナー展開(新館2階)。
ベイクルーズ系のインテリアショップ「ジャーナル スタンダード ファニチャー」。ギフトショップ「ジャーナルスタンダードスクエア」も併設している(新館3階)。

 4、5階は雑貨を中心にヨガスタジオやスポーツ、カフェを展開。4階にはティップネスが女性専門のヨガコンディショニングサロンの新業態「リベリー」を開設、30代~40代の女性に向けた各種のプログラムを用意する。中川政七商店グループは茶道教室・茶道具専門店の新業態「茶論」(さろん)を出店、「コト体験」を提供する。5階では「スターバックスコーヒー」が朝7時30分から22時まで営業。英国調の理容室「ザ・バーバー」も店を構えた。スポーツではヒマラヤがスポーツとファッションを掛け合わせた新業態「タウン ライン」の1号店を4階にオープン。雑貨はコスメ、インテリア、バッグ、靴下、オーディオビジュアルなどの専門店が並ぶ。

女性専門のコンディショニングヨガスタジオ「リベリー」。心身の変化を感じ始める30代~40代の女性に向けて無理しない運動を提案する。(新館4階)。
校正を請け負う会社が運営する本棚専門店「ハミングバード・ブックシェルフ」。本棚に合わせてセレクトされた本もセットで販売するユニークな業態だ(新館5階)。

 6、7階はレストラン。すき焼きの「人形町今半」をはじめ、鉄板焼き、中華、和食、フレンチ、洋食、グルメバーガー、多国籍料理などバラエティに富んでいる。

四季折々の食材を楽しむ鉄板焼きの専門店「虎幻庭」(こげんてい)。鉄板カウンターやテーブル席、個室VIP席とさまざまなタイプの席を用意している(新館6階)。