カプセルトイ(小型自動販売機)のギミックをスマホのアプリ上で体験できる「Gotcha!mall」。実現ポへの来店を促すプラットフォームだ。

 タイに「Gotcha!mall」(ガッチャ!モール)がやってきた。カプセルトイ(小型自動販売機)にコインを入れてガチャッとレバーを回すと、中から小さな玩具が飛び出してくるあの仕組みを生かした、買物がお得で楽しくなるスマートフォン向けサービスだ。

 日本では2016年3月のサービス開始以来、ユーザー・参画企業ともに順調に増え続け、既にユニークユーザー数は1040万人に、参画企業は3万7000店に上っている。2018年7月に進出した台湾も上々の滑り出しだ。

 台湾に次ぐ第2の海外進出先としてスタートしたのが、ASEANのハブ、タイ。「Gotcha!mall」は、クーポンや割引に目がなく購買意欲が旺盛なタイ人の心をつかむことができるのか。その可能性を探ってみた。

タイでの正式ローンチを発表した記者会見席上にて。左から4番目が代表取締役社長の小川和也氏、左から3番目がディレクターの松尾俊哉氏。

AIが個別データを詳細分析、クーポンを発行する

 グランドデザインが運営する「Gotcha!mall」を体験したことがない人のために、まずはその仕組みを紹介しよう。

「Gotcha!mall」上で無料配布されるコインでお店やブランドのカプセルトイをプレイすれば、お得なクーポン券や無料券、割引券などが提供される。クーポンは実店舗で使用できる他、オンラインでも利用可能だ。

 登録料はゼロ。参画企業も同様だ。「Gotcha!mall」を通じて売上げが計上されるまではコストは一切かからない。ムダのない成功報酬形式が企業の参入を促進している。

 さて、ここまでなら単なるクーポンサービスだが、「Gotcha!mall」の一番の特徴はバックエンドでAIを駆使し、ユーザーの位置情報やFacebookのデモグラフィックデータ(登録時にFacebookと紐づけた場合)、いつどこでどれぐらいの頻度で店を利用し、何をどれぐらい買っているのか、どの店が人気を得ているのかといった個別のデータを詳細に分析した上でクーポンを発行している点にある。

 例えば、最近、店から足が遠のき、来店頻度が落ちているお客の来店を促したい場合には、お得感の高いクーポンを発行する、特定のカテゴリーの買物が多いお客にはそのカテゴリーに絞ったクーポンを発行するといったことも難なくできる。「Gotcha!mall」で手に入るのは、他の誰とも違う、個々に最適化されたクーポンだ。

従来のマーケティング課題を解決するプラットフォーム

 グランドデザインの代表取締役社長・小川和也氏は、「Gotcha!mall」は従来のマーケティングの課題を解決するプラットフォームだと語る。

「これまでのマーケティングにはいくつもの課題がありました。1つには広告の費用対効果がはっきりしていなかったこと。紙で展開するセールスプロモーションが多いため、データの取得や分析が難しいことも大きな問題でした。また、そもそもお客さまの買物自体が楽しくなかった。しかし、「Gotcha!mall」ならAIを駆使し、データドリブンのマーケティングを実現できる。カプセルトイのギミックを再現することでわくわくとした買物の楽しさを提供できるのです」