厚生労働省のデータによれば、平成26年時点で専業主婦世帯は687万世帯、1114万世帯が共働き世帯と発表されています。数値は昭和55年時点とほぼ逆転、女性の社会進出や雇用形態の変化、少子高齢化など複合的な要因で、共働き世帯の割合は今後も増加していくと推察されます。

 この連載では実際に共働きしている家族を料理・買物・生活という切り口で取り上げ、どんな日常を送っているのかショートエピソード形式で毎週お届けします。

第10話 転職したばかりの妻・夏子の目線

 安定企業を辞めて、ベンチャー企業に転職した。

 仕事の内容はもちろんだけれど、以前いた職場よりも通勤時間が短くなることが、転職の決め手となった。「職住近接」というのは、共働き世代にとって肉体的にも精神的にも大きい。

 徹ちゃんの会社もフレックス制度が使えるおかげでフルタイム勤務での転職ができたことも、大きいなと思う。

 今はお互いに繁忙期が重なりそうなときは、Timetreeというスケジュールアプリでスケジュールを共有している。予定を早めに調整できる仕組みは、今の私たちにはピッタリだ。

 朝は私がフミコちゃんとおしゃべりしながら保育園に送って、10時に出勤。一応19時退社予定だけれど、月度内で帳尻を合わせればいいので何とかなっているというところ。

 とはいえ、入社直後で覚えることが多いので、今の課題は、残業を少しでも減らすこと。そうしないと、フミコちゃんとのお風呂タイムに間に合わない。

 本当は、朝の遅い私が少しでも夜ご飯の下ごしらえもできたらいいなーといつも思っている。フミコちゃんの面倒を見ながら、ニンジンの皮を向いたりキャベツを切ったりと、刃物を扱うのは意外と気が張る。

 でも、実際はフミコちゃんの「ママ、トイレ!」「ママ、あのね」対応や、自分の化粧などの身支度にバタバタで、なかなかできていない。

 徹ちゃんは、一人暮らし経験が長いからか、性格なのか、私よりも家事能力が高い。休日も、私がフミコちゃんと遊んでいる間にさり気なく掃除機をかけている。

 本当にありがたい。

「フミコちゃんや家のことは、ぼくに任せてね。夏ちゃんは、やりたいことをやればいいよ。応援する」

 その言葉通り、急な出張が入っても、転職に伴って歓送迎会が続いても、徹ちゃんは嫌な顔一つせず、私を送り出してくれた。

 その分、私がフミコちゃんを連れて実家に帰省しているときには、徹ちゃんも自分のプライベートな時間を満喫しているようだ。

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 ママ友と家事育児トークをしてわが家の状況を話すと、決まってこう言われる。

「育児だけでなく家事もするなんて、神!すごすぎる!」

 周りを見ていても、まだまだ母のワンオペ育児は多いんだろうなぁと感じる。保育園でもパパの姿はよく見るけれど、クラスが違っても誰のパパかは大体分かる。それだけ、仕事に追われる環境のパパが多いのだと思う。

 今は毎日の「おかえりー」と、食事に合わせて用意されている大好きなお酒が、私の頑張る原動力となっている。

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>第11話 サービス業勤務の夫・陽一の目線

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