担当バイスプレジデントのスティーブ・フレイザー氏(左)とアマゾンビジネス事業本部長の石橋憲人氏(11日、東京・目黒区)。

 アマゾンが展開する事業者向け購買専用サイト「アマゾンビジネス」が順調に売上げを伸ばしている。同事業は米国、ドイツ、英国など世界8カ国に広がり、全世界の売上高は100億ドル以上と1兆円を突破、数百万社の顧客に利用されている。日本では昨年9月にスタートしたが、売上げと顧客数は尻上がりに増え続けている。最近は顧客の声を基に「検収払い」など新たな機能も付加。ビジネスプライムの配送無料特典は10月下旬で終了し、新たなプログラムを導入する考えだ。

非計画購買にかかる手間と時間を解決

 アマゾンビジネスは個人事業主をはじめ中小企業から大企業、学校、公的機関などあらゆる規模と業態の購買ニーズに応えるBtoB(事業者間)サイト。「法人価格」「数量割引」の設定や見積もり書のダウンロードなど一般の消費者向けアマゾンのサイトにはない機能も利用できる。米国で2015年4月に開始され、ドイツ、英国に続き日本は4カ国目で、その後インド、今年に入りフランス、イタリア、スペインに拡大。現在は世界8カ国で展開している。

「多くの企業は非計画購買(都度購買)が悩みの種。数多くの取引先を管理しなければならず、膨大な時間がかかる。この解決策としてプロセスを単純化し、価格比較が一覧でき、購買履歴を全社や部門、ユーザーごとに管理・分析できるレポートも提供。新規顧客の開拓もできるアマゾンビジネスが受け入れられている」と米国アマゾンの担当バイスプレジデントであるスティーブ・フレイザー氏は話す。

 8カ国の展開で販売事業者は数十万社、品揃え品目数は数億点に上っているという。また全世界の売上高100億ドル(約1兆1000億円)のうち50%以上を販売事業者の商品の売上げが占めている。

利便性の高い新たなプログラムの導入も

 日本では展開開始からまもなく1周年を迎える。中小企業に強いサイトだといわれているが、日本航空やGEジャパン、大阪大学、流通業ではメガネスーパーなど大手企業も利用。日本の商習慣もあって後払いである「請求書払い」の機能を利用する事業者が8カ国中トップで、年商300億円以上の企業の70%以上が選択しているという。

 顧客の声をくみ上げ、新たな機能も追加しており、今年8月からはアマゾンからの出荷時点ではなく、事業者が検収した時点で支払いが発生する「検収払い」にも対応。7月からは顧客が数量を指定すれば複数の業者から48時間以内に相見積もりを取れるボリュームディスカウントのための「オンライン入札リクエスト」も導入。また会社として購入を推奨したい商品や販売者に印を付けられたり、逆に会社が購入を制限したいカテゴリーに「制限対象商品」の印を付けられる機能も付加した。

「豊富な品揃えと多様な機能からお客さまは手間と時間を短縮でき、労働時間を削減できている」とアマゾンジャパンのディレクターでアマゾンビジネス事業本部事業本部長である石橋憲人氏は評価する。

 当初から期間限定で実施してきた「無料お急ぎ便」などが利用できるビジネスプライムの配送無料特典が10月下旬で終了することから、今後は「利便性を含めて新たなプログラムの導入を考えている」(石橋氏)という。