手間をかけないとおいしくならない

 

 一方、おでんは「手間をかけないとおいしくならない」という事実もある。

 特に味の命であるつゆは適時、補充しないと煮詰まってしまい、旨みのないしょっぱいだけの味になる。

 おでんの匂いには店内で食欲をそそられる一因になるが、お湯の追加など手をかけていないと、何ともいえない悪臭の原因になる(什器内のつゆの適正温度は80℃以上。これが維持できず、60℃を下回わると、こうなる)。さらに品質的にも劣化しやすくなるので要注意だったりする。

 おでんダネは、商品によって4~10時間での廃棄が厳格化されているが、形崩れが激しくなければ、廃棄目安時間を超えても味が染みておいしいという声もあるが、基本的にはマメに手を入れる店舗ほどおいしいおでんが食べられると見ていいだろう。

カウンター業務増加が格差の原因?

 とにかく、コンビニおでんの展開は手間をかけて、厳格なマニュアルに従って提供することがお客さまに満足いただけるポイントとなるのだ。

 だが、今はコンビニコーヒーや宅配便、インターネット通販対応、現金以外の決済の多様化などで、カウンター業務が圧倒的に増加。おでんに手間をかける時間が物理的に減ってしまっているため、とりあえず、おでんを展開しているという店が増加しつつある。

 おいしいおでんが食べられる店舗は売上げを伸ばしているが、それ以外の店舗では売上げに苦戦するという状況となり、チェーン内格差が広がっているコンビニを象徴するカテゴリーにおでんはなっている。