新レイアウトを採用した大型タイプの新店の1店、町田小山町店(東京都町田市)。 広い駐車場を擁する。

 セブン‐イレブン・ジャパンが、全く新しい店内レイアウト店舗の開発に力を注いでいる。新レイアウトについては今春の決算発表時に公表したが、新レイアウトを採用した店舗自体は今年初頭から増加させ続けており、今年度中に1900店舗、4年後には1万店舗以上を新レイアウトにする計画であり、急ピッチで進められていることが分かる。

 もっとも、新レイアウトの中身(商品カテゴリーの配置)では試行錯誤も続いているようだ。さらに、新レイアウト店は既存店より売場面積も広くなっているが、それ以上に大型の店舗の開発も進められている。

 新フォーマット開発の狙いは、ずばり「脱コンビニ」であり、スーパーマーケット(SM)の客層を奪取することにあるのは間違いない。

 最新のセブン‐イレブンの大型店の売場づくりをチェックしながら、具体的な戦略や今後の方向性を見ておこう。

「コンビニ」とはいえ「買い置き需要」も狙う

セブン-イレブン町田湖山町店レイアウト図

 図表のレイアウト図は、今年7月28日にオープンしたセブン‐イレブン町田小山町店である(レイアウトは8月時点)。

 店舗面積は271m2(約82坪)、うちバックヤード60m2を除いた売場面積は211m2(約64坪)で、従来のコンビニからすると約2倍の広さになる。昨今ではさまざまなタイプのコンビニが開発され、売場の広さもさまざまながら、それでも「広い」と感じるのは、通路幅もゆったりと取っているからかもしれない。

町田小山町店では、ゴンドラの高さを従来の150cmから135cmへと15cm低くしている。結果的に町田小山町店では通路が広く、ゴンドラが低くなっているため全体を見渡しやすく、さらに一番下も含め、棚全体が見やすくなっている。
町田小山町店に限らず、最近の店では通路を広げている。女性、シニア客が増えることを想定しているため、シルバーカーを押す高齢者、あるいはベビーカーを押す女性などがゆったりと買物ができるようにという意図もある。

 また、新レイアウトを採用したセブン‐イレブンとして、豊橋問屋町店(約47坪)、八千代工業団地店(約46坪)、三鷹牟礼6丁目店(約43.5坪)などを訪問してきたが、これらの店舗も従来タイプより広いのに、それ以上に広いだけでなく、ゴンドラ本数も多い。

 セブン‐イレブン本部によれば、新レイアウトを採用した店舗にはいくつかパターンがあり、現状主力となっているのが店舗面積199m2(約60坪)のタイプで、7月末段階で約300店に増えている。

 今回の町田小山町店はより大型のタイプとなり、こちらも既に店数を増加させ始めている。バックヤードを除いた売場面積にすると前者で40~50坪、後者では60坪超えとなる。

 どちらも、レジカウンターを従来タイプの6.8mから9.9mへと約1.5倍の長さにして、店内奥に配置し直し、中島のゴンドラもレジカウンターに対して垂直に6島を並列する。

 ただし、6島に連結するゴンドラの本数が異なる。店舗面積60坪パターンでは、オープン多段ケースに最も近い1島だけを10本とし、残りの5島は8本だが、大型の82坪パターンでは6島ともすべて10本である(どちらも、うち1島にはアイスクリームケースを導入している)。

 すなわち、中島のゴンドラ本数だけを比べても、大型店はゴンドラ10本分も売場が広くなっている。さらに、今春に本部が公表した新レイアウトでは、雑誌とコミックを中島ゴンドラ内に配置していたが、大型店の町田小山町店は、従来タイプと同じく窓際で展開。雑誌を窓際に戻したことで、中島ゴンドラの売場スペースはさらに広がった。

 雑誌の位置は、今回は窓側にあるが、あくまで検証の過程にあり、まだどこが良いのかは決まっていないという。雑誌売場自体は、ゴンドラ台数が5台から3台に減少した一方で差し込む段数が6段から8段に増えており、スペースはコンパクトになったものの、展開アイテム数はほぼ変わっていない。

 広がった中島のゴンドラで増えたカテゴリーは全般にわたる。ざっと見ても、加工食品で2本、菓子で3本、雑貨で4本、酒類も1本分増えた。例えば、酒類売場にはビールの6缶パックも品揃えされる。コンビニがこれまであまり重視してこなかった「買い置き需要」を狙ってのことである。