新しい仕事を始めるとき、「結果はすぐに出ません」と言われたら、どう感じますか?

 面と向かってこう言われる機会は少ないかもしれませんが、大半の言われた側は「いや、早く結果を出してくれよ!」と思うのではないでしょうか。

 でも最近、生産性や効率が重視され過ぎて、本来踏ん張るべき無駄やするべき努力が軽視されているように感じます。

 結果に関わらず、自分がやったことに対しては「やりました!」とアピールはすべきだと個人的には思っています。不言実行は最高にカッコイイですが、最初のうちはアピールしなければ、誰にも気付かれず評価されません。

 ただし、ただ伝えるだけではなく、何をどう頑張ったのかまで詳細に伝えることは意識すべきです。ここをきちんと語れると、相手の反応が全く違ってきます。

 販売で例えるなら「頑張っているけど売れません」と事実を報告するのと、「午前中に来客が2客いました。1客はセール品の値札だけ見てすぐに帰られました。1客はトップスが気に入って試着室までご案内できたのですが、他も見ますと言って帰られました」というように詳細を伝えるのとでは、同じ事実でも報告相手があなたに受ける印象やもらえるアドバイスは全く違ってくるはずです。

 後者のアピールをするには、まず接客の流れを覚えておいたり、過程のメモを取ることが重要になり、相手に報告する時間を取ってもらう工夫も必要です。ところが多くの人はこの中間過程の存在を甘く見積もってしまいます。

 私も4月から毎週このコラムを書き続けて、恥ずかしながら結果はすぐ出るわけがないことにだんだん気付き始めました。今、私は勢いで独立したこともあって仕事自体は1週間にたった2本の連載原稿を持っているだけなのですが、たった5カ月でも大きな変化がありました。最初は書くだけでも精一杯だったのですが、今はテーマとなるネタを毎日探し、文章構成を考え、育児をしながら取材や執筆・やり取りの時間を確保し、他記事の提携配信先やtwitterの反応を逐一確認しています。

 これらの仕事を毎週やることで、ようやく今までぼんやり読んでいた技術やテクニックが腹落ちして分かるようになりました。また、頑張っている人のすごさを以前より深く理解できるようになりました。

 売れる方法自体はちょっと調べれば、無料で簡単に手に入ります。成功・失敗体験談もたくさんあります。でも、それは自分の体験ではありません。ノウハウは何もしていない状態で読むと「いいこと聞いたな~」くらいですぐに忘れてしまいます。実践できなければ時間を浪費するだけであることを、ようやく体感してきました。

 結局のところ、「結果が出るまでに時差がある」と信じてコツコツ継続できる人だけが、成果を出せるのだと今は考えています。