東日本大震災以降、常備・常食用として認知された!

「日本人の米離れ」が叫ばれて久しいが、パック米の市場規模は10年以上にもわたり伸長し続けている。特に東日本大震災の起こった2011年以降、備蓄用から常備・常食用としての認知が高まり、パック米市場は2017年には販売金額が約405億円(インテージ全国小売店パネル調査〈SRI〉調べ)に拡大した。

 ここでいうパック米とは、米飯のみを容器にパックしており、レンジ加熱等の簡単な加熱で食べられるものを指す。サトウ食品「サトウのごはん」や、テーブルマーク「たきたてご飯」といったブランドが代表的だ。各ブランドでは、米の品種や産地、またそれぞれのニーズに応えた小盛から大盛の容量帯、入数をさまざまに展開している。

図表① パック米市場の販売金額の推移(種類別、各年1~12月/2017年と2018年のみ1-6月データでも比較) 

共働き・少人数世帯の「個食」「簡便化」ニーズに応えた!

 パック米市場の好調要因の前に、まず「日本人の米離れ」の要因について整理しておきたい。代表的な見解としては、①食生活の多様化により、米以外の選択肢が拡大したことがある。加えて、②共働き世帯・少人数世帯の増加により、中食・外食へ流出したことが挙げられるだろう。共働き世帯・少人数世帯では調理に時間がかかり、小量分の調理ができない炊飯は非効率なのである。

 このような向かい風の中で、パック米市場が伸び続けている理由は、その調理効率のよさにある。パック米は手軽に1人分の調理が可能で、共働き世帯・少人数世帯での「簡単に手早く人数分の調理がしたい」といった「個食」「簡便化」ニーズに見事に応えたのである。

 さらに、パック米は手軽に1人分の調理が可能なことで中高年者にも受け入れられた。1人当たりの食事量が減ってくる中高年者世帯にとっても、「個食」ニーズは大きい。また、製造技術の向上により、パック米は味に敏感な中高年者の味覚をも満足させ得るものになったのである。