ディップは、2000年から派遣のお仕事情報サイト「はたらこねっと」を運営、02年にアルバイト情報サイトとして「バイトル」を独立させた。慢性的な人手不足といわれる小売業、外食産業。どのようにすれば店舗が効率的な求人ができ、求める人材を確保できるのか。バイトルの編集長をつとめる笠松利旭氏に、小誌編集長が聞いた。

 ーー「バイトル」とはどのような媒体なのでしょうか。いろいろなキーワードで検索でき、職場の賑やかさや働く人の年齢層も表示されていて便利です。

ディップ株式会社 
メディアプロデュース統括部
統括部長 笠松利旭氏

 笠松 「バイトル」のミッションは、求職者と企業をより多くより適切にマッチングすることです。これまでのペーパーの求人情報は、場所・給与・時間などの最低限のスペック情報でマッチングしていました。
 しかし今ではウェブには求人情報があふれ誰でも容易にたくさんの求人にアクセスできます。今の時代のマッチングとは基本情報にプラスして求職者が求める付加情報を網羅し出会いの深度を高めていく事が重要だと考えます。
 実際応募する方の7割がそのお店などの下見に行く、もしくは行きたいと考えていますこの真意は、ただ働ければ良いという事ではなく、自分にもできる業務か、自分が心地よく働ける職場環境(働く仲間・上司含めて)かなどを吟味したいというものです。
 でも実際はすべての応募検討先を見に行くことはできません。この時間的制約、距離的制約を解消し求職者と求人企業のマッチング量を増やしつつ精度を高めるという事を特に意識しています。

 ーー求職者の働き方、希望する勤務地や勤務時間などの傾向は変化していますか。

 笠松 まずそもそもの応募者の総量変化ですが、バイトルの応募数はここ数年、毎年1.2~1.4倍の成長をし続けています。世の中的には平成26年には有効求人倍率は1倍を超えその後も増加の一途です。
 つまり応募者が集まりづらくなってきているという環境ですが、バイトルの強みである若年層含め、最近では主婦層も利用者が増えてきています。これは紙からウェブへのシフトが影響しています。求職者の検索動向ですが、まず検索の条件となる特徴フラグというものが70種類くらいあります。
 例えばフード・小売で仕事を探している人は「シフト」的要素を検索条件にする数が昨対比150%と大きく伸びています。内容は「週1日から、週2~3日から、1日4時間以内から(働ける)」というもので、求職者側がより自分の都合にあう求人を厳選する傾向にあります。  
 「交通費支給」も、他の業種・職種よりも良く検索されていますが、募集求人における「交通費支給」の設定率は、飲食系が約6割、小売系は約7割です。採用難なので支給する企業が増えてもいいと思うのですが、この設定率は昨年から全く変化していません。

 

 さらに目立つのは「履歴書不要」。こちらは検索する人が昨対比2.2倍に増えました。募集求人側の設定率は約3割と、昨対比2倍と増えてきていますが、まだまだ求職者の希望とギャップがあります。
 我々の求職者向けアンケート調査では、面接に行かなかった理由に「履歴書の準備ができない・面倒」という人が7割いました。これらを勘案すると「応募数を増やす」、「面接率を高める」という双方の観点で履歴書不要は有効となります。
 これらの事から言えるのは、この採用難の売り手市場に置いて採用活動を成功させるためには、求職者のニーズや行動変化を把握し対応していく事。対応しようと意識・努力していく事が重要であると言えます。