ファミマは井村屋と組むメリットを生かす

 今回、大手3チェーンで中華まんに最もこだわっているのが、ファミリーマートだ。

 
 

 大手では唯一、業界シェア40%でナンバーワンの井村屋と組んでいるメリットを最大限に生かし、ファミリーマートが顧客分析、井村屋が製造とオープンイノベーションという考えのもと、互いに情報を持ち寄り、お客さまに最適な商品開発を実現している。

 ファミリーマート創業2年目から43年の取り組み関係は強固なわけだが、特に今年は井村屋の津工場(三重県)でファミリーマートの澤田貴司社長と井村屋グループ浅田剛夫CEOが立ち会う生産現場では異例の新商品発表会が催される力の入れようだ。

 

 よりおいしい商品の開発には設備投資が不可欠ということで、2017年には20億円、今年も6億円の投資がなされたという井村屋のファミリーマートの中華まんへの並々ならぬこだわり。特に、中華まんのおいしさの生命線である包餡工程の見直しは熟成発酵された生地をしっかり伸ばし、餡を丸く包み込む工程となっており、従来製法と比べて生地のダメージが少なく、食感や風味に手造り感が強い仕上がりになっている。

『熟成生地の本格肉まん』は専門店にも負けない

 ファミリーマート ファストフーズ部の島田奈奈部長の発表を聞くと、中華街の専門店に負けない生地と、具材比率43%の『熟成生地の本格肉まん』(税込130円)の品質には他のコンビニだけでなく、専門店と比べても、絶対においしいと自信がみなぎっている。

 また、ファミリーマートでは工場での蒸し工程の後に、焼き工程を入れる焼きパオズ(包子)シリーズも、中華まんピーク前の10月2日(火)に『焼きパオズクワトロチーズ』(税込 130円)を180万個限定で発売する計画で、新しい市場の創出にも余念がない。

ますます市場が伸長していく可能性が高い

 

 コンビニでは、店舗数の増加とファストフードの充実で、1店舗当たりの中華まんの販売数はピークアウトしており、販売の維持には新商品開発が不可欠になっている。

 2019年10月の軽減税率導入で、持ち帰りの中食と違って税率が10%に上がる外食産業が、手造り・作りたての持ち帰り食に力を入れてくるのは間違いない。

 中華まんは工場での作りたてを急速冷凍し、店舗へ配送。それを冷凍状態から蒸し器に入れてお客さまに提供する。他のコンビニのファストフーズと比べて、店舗でのオペレーション負荷が少なく、温かいという作りたて感もあり、ますます市場が伸長していく可能性も高い。

 おいしさの追求で改良が続く大手コンビニの中華まん。 一度食べてみてはいかがだろうか? 久しぶりに食べる人はその進化に少しビックリすること請け合いだ。