PDCAサイクルという言葉があります。そのために、「検証」は実施後の検証だけに目を向けがちです。実は、検証には「計画段階の検証」と「実施後の検証」があります。皆さんは実施後の検証だけをやろうしていませんか?

『これをやればいいんだ!』と対策が出てきた瞬間、そこで油断をせずに、即座に以下の検証をして、発想できた対策の精度を上げることが重要です。これを計画段階の検証といいます。

「計画段階の検証」は3つの視点で行う

 計画段階の検証はこの順番で行います。慣れてくるとこれらを瞬時に行えるようになります。ごく当り前の自然の流れになるのです。

(1)納得性の検証

 よい対策のはずですから、納得してどんどん前に進めたいですね。自信を持って進めましょう。誰に質問されても自信を持って説明できるようになりたいものです。鋭い経営者が言う「本当か?」の問いに答えられるようになれることを目指しましょう。【前提となる事実・問題は本当か】と問うことで、その事実・問題を正しい根拠で証明できることが求められるのが納得性の検証です。

(2)十分さの検証

 事実・問題・対策に納得できたら、その対策がやるからには十分であってほしいものです。不十分ではもったいないですから。確かにいいことが起きる確証がほしいわけです。

 十分かどうか、検証するためには【目標】が必要です。この検証場面で目標を設定していない人は、目標がないことに気が付くことになります。

 通常、マネジメントに慣れている人は取り組みの最初、または問題が明確になり始めた段階で目標設定をします。この検証段階でも遅くないので、目標を決めましょう。『品出し時間を半分にしたい』とか、『残業が出ないようにしたい』『スケジュール通りに作業が終了するようにしたい』というものです。

 また目標の表現は定量的であることが、十分さ検証の条件になります。

(3)実現可能性の検証

 対策は『十分だ』となったら、最後に【本当にできるのか?】と問うて、確認します。十分な対策を考え出すと、できもしない対策まで出してしまいがちです。現場の根拠のない『やります』『頑張ります』が一番危ないのです。

 この計画段階の検証は、自分の対策の精度を上げることに役立ちますが、この視点で、仲間が考えついた対策について、質問してあげると一層、対策精度が上がります。腕前のいい上司はこの視点で『本当か?』『十分か?』『できる?の』とコミュニケーションします。

【本当?】【十分?】【できる?】と本能的にこの順番で考えられるようになりたいものですね。

「実施後の検証」は4つの視点で行う

 実施後の検証は【検証は計画順守度】【計画の的確性】【成果創出度】【動機付け】の4つの視点で行います。PDCAサイクルで通常行っている検証です。

 計画の順守度は計画通りできたこと、できなかったことを明らかにし、その原因を分析します。実は、この計画順守度の検証は忘れがちなのです。気を付けましょう。 

 計画の的確性は自分が考えた対策、スケジュール等が正しかった判断をすることです。成果創出度はそもそもの目的に貢献したかを確認することで、動機付け度は取り組みに参加したメンバーのやる気に貢献できたかを確認することになります。