キャラクターにも種類があります。

 商品の販売やサービスの提供にあたって、キャラクターを使用して親しみやすさを演出することがあります。

 パン屋がアンパンマンの顔を模したパンを作って販売したり、本屋が新刊やおすすめの書籍の販売にあたってキャラクターの描かれたPOPを作って設置したりする光景を街で見かけることは少なくありません。

 そこで、このようなキャラクターの使用にあたって問題となる法律をみていきたいと思います。

キャラクターの種類

 キャラクターにもさまざまな種類があります。

 例えば、

①漫画やアニメのように視覚的な表現をともなう作品の登場人物(アンパンマン、クレヨンしんちゃんなど)
②商品化などの目的で創作され視覚的に表現されたもの(ハローキティ、くまモンなど)
③小説のように言語で表現される作品の登場人物(ハリー・ポッター、半沢直樹など)

があり、さらには

④俳優、歌手、スポーツ選手などの実在の人物

もキャラクターに含めることがあります。

 この4つの類型(種類)はそれぞれどのように法律で守られているのでしょうか。

キャラクターといえば気になる「著作権法」

キャラクターは「著作物」ではない?

 キャラクターに関する法律といわれた場合、著作権法を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

 しかし、判例は、キャラクターの著作物性について否定的です。

 米国の漫画の「ポパイ」というキャラクターについて、「ポパイネクタイ事件上告審判決(最1小判平成9年7月17日民集51巻6号2714頁)」は、「一定の名称、容貌、役割等の特徴を有する登場人物が反復して描かれている一話完結形式の連載漫画においては、当該登場人物が描かれた各回の漫画それぞれが著作物に当たり、具体的な漫画を離れ、右登場人物のいわゆるキャラクターをもって著作物ということはできない」との判断を示しています。

 その理由は、「キャラクターといわれるものは、漫画の具体的表現から昇華した登場人物の人格ともいうべき抽象的概念であって、具体的表現そのものではなく、それ自体が思想又は感情を創作的に表現したものということができないから」というものです。

 つまり、著作権法で保護される「著作物」とは「表現」されたものであることが必要であり(著作権法2条1項1号)、雑誌等の媒体で具体的に表現された「漫画」は著作物といえますが、その漫画から離れた「キャラクター」そのものはアイデアのレベルにとどまるものであって、「表現」を保護するための法律である著作権法の適用対象外であるということです。

 例えば、尾田栄一郎さんの『ONE PIECE』に登場するルフィの場合であれば、赤いベスト・青色の半ズボン・草履・麦わら帽子を着用し、左目の下に傷のある海賊の少年というだけでは抽象的概念にすぎないので「著作物」とはいえませんが、尾田栄一郎さんによってこのような特徴をもつ少年がルフィとして特定の媒体に描かれて具体的表現となれば、それが「著作物」になるということです。