「おいしい」「安い」とは異なる発信が必要

――インバウンドとSNSは密接な関係にありますが、その活用方法に変化がありますか。

 SNSの世界は多様化が激しく進んでいます。アプリ一つをとっても山のようにあります。

 LINE、facebook、Twitter、Instagramは最も基本的なものであって、この他に聞いたことのないようなものがたくさんあって、飲食店の皆さんから「どれをやったらいいのか」「どこに発信したらいいのか」ということをたくさん質問されます。「ブロガーにお願いすればいいのですか」という声もありますが、私とすればそんなことは終わっていると思います。インスタで発信するときに、食べ物をおいしそうに見せるというパフォーマンスの時代は終わったかなと思います。

 飲食店は、食べ物がおいしい、価格が安いということは当たり前になっています。それ以外の付加価値をどうするかということが重要になります。

 たこ焼きはどこのたこ焼きもたこ焼きです。ラーメンもそう。老舗もそう。このような同じくくりの中で、よそと何が違うのかということをアピールしないといけないということです。ここに気付いている人はそれを意識した看板になっています。

――これから海外に向けて大阪の魅力をどのように発信しようと考えていますか。

ステッカーによって「なんば」を世界に発信

 いつも「次なる仕掛けをどうするか」ということを考えていますが、あるとき、旅行客のスーツケースにステッカーがたくさん貼ってあるのが見えました。私は「これだ!」と思った。そこでステッカーをつくりました。これによって「なんば」という街を世界に発信するようにしました。今、メーカーさんにもステッカーをつくるように働きかけています。

「大阪」「東京」というステッカーは当たり前です。私は「ニューヨーク、パリ、ナンバ」ということを言い続けています。「ナンバ」という地名を世界中に広めるためにどうすればいいかということが私の使命です。

 インバウンドが関西空港からなんばまでやって来る中で、「ナンバ」というステッカーに大きな価値があるのです。

 もう一つ、今、塗り絵に取り組んでいます。これも、「ニューヨーク、パリの塗り絵はあるけれども、なんばのものがなぜないのか」という発想です。

 そこで、リアリティを出すために、たくさんのなんばの名所に許諾を頂きました。そこで企業名やロゴの入った塗り絵になります。黒門、道頓堀、戎橋など全部から許諾を頂いています。これは近々出来上がる予定で、これを飲食店でお客さまに配ってもらおうと考えています。