韓国、台湾からのリピーターが増えている

――大阪のインバウンドがどのように変化しているか教えてください。

東アジア系のインバウンドでにぎわう

 5~6年前までは大阪の訪問が初めてで団体旅行がほとんどでしたが、ここ1~2年リピーターが急激に増えてきています。

インバウンドで人数の多い国は中国、韓国、台湾、香港の4カ国が不動で、2017年の場合、数的には中国735万人、韓国714万人、台湾456万人、香港223万人となっています(日本政府観光局)。

 それぞれの人口に占める割合から見ると、人口5125万人の韓国、また人口2353万人の台湾のリピート率が高いことが容易に分かります。私の肌感覚では韓国からのリピーターがとても多い。これらの国からのインバウンドはLCC利用で2泊3日が多くなっています。旅行目的は買物ではなく、食と観光が中心となっていて。食は豪華な日本食ではなく客単価2000~3000円のローカルフードが主流となっています。

――海外からのリピーターが増える中で、どのような傾向が見られますか。

 私の仲間が韓国からのインバウンドを対象にした「大阪イッパイパス」というものを始めました。韓国で日本旅行を予定している人に800円程度の会費を支払うことでアプリのパスを発行する。そして、日本に来たときにこのパスを使用したら、レストランではドリンクが1杯ついていたり、お土産がついている。つまり、このパスを入手したら、日本の旅行で800円以上の価値を体験できるというものです。

このサービスは、日本の事業者にクーポン付きのガイドブックよりも付加価値の高いアプリで宣伝効果を高めていただこうと発想しました。

 ここでのポイントは、サービスそのものが本物でなければならないということです。繁盛していないお店に対して、このサービスに協力してほしいというやり方だと、韓国からのリピーターに見抜かれてしまいます。一方、繁盛しているお店では、クーポンをつけてまでお客さまにサービスをする必要はありません。でも、店のリストに韓国の人にも知られるようになった有名店が入っていないと、韓国の人にとって「行ってみたい」と思っていただけないのです。

 この点が、インバウンド対策を継続的なものとするために難しいポイントですね。

――飲食店が自店をアピールすることに際して変化は見られますか。

「いまさら」と思われるかもしれませんが、当社には今メニューの多言語化の依頼がとても増えています。

 当社ではメニューの多言語化のサービスとコンサルティングに先駆的に取り組んできていて、5~6年前にものすごく需要が増えました。そこで、今どきメニューの多言語化はどこの店舗でも行っていてインバウンド時代の常識だと思っていました。でも、実態は「もっと多言語化に真面目に取り組んでみたい」という依頼が増えているのです。

 そのポイントは、グルメ検索サイト等でテキストベースの多言語化を、さらにメニューの画像や詳しい説明を入れ込んだメニューにしたいということです。

 かつては、自分は英語がよくできないし、いちいち対応するのは面倒だから「外国人いらん」という飲食店もありましたが、そういうわけにはいかなくなってきたという感じです。インバウンドを取り込めるのであれば、なるべく取り込めたいという意識が高まってきました。