「おもろい街」ナンバにある連帯感

街づくりプロデューサーの牧香代子氏

 大阪のミナミ地区で活躍する牧香代子氏というプロデューサーがいる。牧氏は、このエリアの事業家の誰もが認める街づくりプロデューサーである。その経験から現在、全国各地で講演をする機会が多い。

 講演の冒頭で彼女はこのように宣言する。

「世界からミナミへ、ミナミから日本全国へ。なんばはこれから『ニューヨーク~~~~、パリ、ナンバ』と世界の人が注目する街になれると本気で思っています。ニューヨークはエンターテインメントの街、パリはおしゃれな街、ではナンバとは、『おもろい街』ということです」

 牧氏がなんばを世界に向けて「おもろい街」として発信しているのは、街のにぎわいが連帯してきていることを確信しているからだ。

 そのミナミの連帯とは、まず「企業」。ミナミには、髙島屋、南海電鉄、スイスホテル、吉本興業という企業が存在する。もう一つは「商店街」。この一帯には日本橋商店街、千日前道具屋筋商店街、黒門市場商店街、戎橋筋商店街が存在する。牧氏はこれらとの連携を深めると同時に、さらに「地域」を巻き込もうと考えた。それが、ここ5~6年で飲食店街として活況を呈してきた「ウラなんば」の人気に結び付くようになっていった。

新しい飲食店街としてにぎわいを見せるウラなんば

 

 ちなみにウラなんばとは、ざっくりいうと千日前通から南側の一帯にあるかつて千日前道具屋商店街の小さな倉庫があったエリアを指している。飲食業の若者たちが独立開業するときにミナミにこだわり、中心部より家賃が低いことから2010年頃よりぽつりぽつりと出店するようになり、今では個性的な個人店が集まる大きな飲食店街としてにぎわっている。

 ここで牧氏のプロフィールと、牧氏がミナミの街づくりプロデューサーとしてどのように活動してきたかを紹介しよう。